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モバイルWiMAX事業企画会社の設立について

モバイルWiMAX事業企画会社の設立について


2007年9月18日

報道関係各位



KDDI株式会社
インテル コーポレーション
東日本旅客鉄道株式会社
京セラ株式会社
株式会社大和証券グループ本社
株式会社三菱東京UFJ銀行
ワイヤレスブロードバンド企画株式会社

KDDI株式会社(代表者:代表取締役社長兼会長、小野寺 正、以下「KDDI」)、インテル コーポレーション(代表者:社長 兼 CEO、ポール・オッテリーニ、以下「インテル」)、東日本 旅客鉄道株式会社(代表者:代表取締役社長、清野 智、以下「JR東日本」)、京セラ株式 会社(代表者:代表取締役社長、川村 誠、以下「京セラ」)、株式会社大和証券グループ本社(代表者:代表執行役社長、鈴木 茂晴、以下「大和証券グループ本社」)及び株式会社三菱東京UFJ銀行(代表者:頭取、畔柳 信雄、以下「三菱東京UFJ銀行」)は、本日、モバイル WiMAX技術を用いた2.5GHz広帯域移動無線アクセスシステム(以下「BWA」)の特定 基地局開設計画の認定(以下「事業免許」)取得を目的に設立した「ワイヤレスブロードバンド企画株式会社」(以下「新会社」)への出資及び事業免許付与後のワイヤレスブロードバンド事業運営において協力することに合意しました。 新会社は、この合意に則り、事業免許を申請し、免許が付与され次第、出資各社の強みを最大限活用し、早期にワイヤレスブロードバンド事業の開始を目指します。


KDDIは、他社に先駆けて、2003年よりモバイルWiMAX技術に着目し、IEEE(米国電気電子学会)、WiMAXフォーラムでの国際標準化に貢献(別紙1)するとともに、2006年には実用化を目指した国内で初の実証実験(別紙2)を大阪市で実施しました。また、通信インフラの構築・運用保守など長年培った技術力・ノウハウも有しており、これらの経営資源を新会社に継承し、新会社の事業運営上の強みとしてまいります。

インテルは、モバイルWiMAXの世界的な普及と対応機器の開発を推進するリーダーシップを活かし、グローバルな規模で、モバイルWiMAX市場の創出を牽引しています。さらにインテルは、同社の戦略投資部門であるインテル キャピタルを通じて新会社に出資する計画です。インテル キャピタルは、世界各国でこれまでにも重要なモバイルWiMAX案件に対して投資を行っています。
JR東日本は、自社インフラとして約7,500キロに及ぶ鉄道網に、約1,700ヶ所の生活拠点としての駅、更に1日約1,600万人という世界一のご利用客があるなど、首都圏を中心として幅広い顧客基盤を有しています。

加えて、新会社は、京セラ、大和証券グループ本社、三菱東京UFJ銀行から出資を受けることにより、モバイルWiMAXネットワークを早期に構築するための安定的な財務基盤を確立します。
このように、新会社は、モバイルWiMAX及び通信事業に関する技術力・ノウハウ、ワイヤレスブロードバンド市場への迅速な展開力、国際ローミングなどグローバルな展開力、安定した経営基盤などを合わせ持ちます。

事業免許が付与され次第、早期にワイヤレスブロードバンド事業を開始し、MVNOとの連携を強化し新たな市場を創出・拡大させ、お客様が多様なブロードバンドサービスをご利用頂けるよう事業を推進します。
これにより、日本の国際競争力を高めるとともに、情報通信市場のさらなる発展と活性化に寄与し、経済・社会の発展に十分貢献することを目指します。
新会社の概要は以下のとおりです。

<会社概要>

社名

ワイヤレスブロードバンド企画株式会社

本店所在地

東京都千代田区飯田橋3-10-10

資本金*1

8億5,000万円

株主*2

KDDI(32.26%)
インテル キャピタル(17.65%)
JR東日本(17.65%)
京セラ(17.65%)
大和証券グループ本社(9.8%)
三菱東京UFJ銀行(5%)

増資完了予定日

2007年9月27日*3*4

代表取締役社長

田中 孝司(KDDI)

*1 本日時点では、2億7,420万円です。
*2 本日時点では、KDDIが100%保有しております。
*3 会社設立日は、2007年8月29日になります。
*4 事業免許取得後、更に増資を行う予定です。


以上

報道機関からのお問合わせ先


KDDI株式会社

広報部 櫻井・渡辺

TEL(03)3378-0690

インテル株式会社

広報室 水野

TEL(03)5223-9244

東日本旅客鉄道株式会社

広報部 照井・森

TEL(03)5334-1300

京セラ株式会社

広報室 本社広報課

TEL(075)604-3514

東京広報課

TEL(03)3274-1577

株式会社大和証券グループ本社

広報部 金子・栗原・見澤・渕ノ上

TEL(03)3243-3177

株式会社三菱東京UFJ銀行

広報部

TEL(03)3240-2950

ワイヤレスブロードバンド企画株式会社

 

TEL(03)6678-0690




別紙1

WiMAXフォーラムにおける標準化の取り組み


KDDIは、2001年にWi MAX技術の固定通信利用を目的に設立されたWiMAXフォーラムに、2005年から同技術のモバイル適用を推進するために参加し、スプリント ネクステルをはじめ、各国の通信事業者と連携してモバイルWiMAXの実現に貢献してきました。


今日、WiMAXフォーラムは通信機器ベンダー、通信事業者など500社に上る企業が参加し、国際的に影響力の大きい標準化団体となりました。そうした中、2006年7月、KDDIのそれまでの積極的な標準化活動が評価され、KDDI執行役員の冲中秀夫が、日本の通信事業者として唯一、フォーラムのボードメンバーに選出されました。それ以降、従来の技術的活動に加え、ボードメンバー15社の一員として、フォーラムの意思決定に参加し、WiMAXのグローバルな普及促進・発展に貢献しています。

KDDIは、国内のWiMAX技術発展に向けた活動も積極的に進めてきました。例えば、WiMAX規格に則り世界中で製造される端末が、日本でも自由に利用可能となるよう、日本国内の無線規格をWiMAX規格に反映するフォーラム活動をリードし、これを成し遂げるなど、国内の通信産業の発展にも貢献しています。
また、WiMAXフォーラムの標準化仕様を定めるIEEE802.16委員会では、IEEE802.16eの拡張技術として標準化を進めるRelay Task Groupにおいて、日本の通信事業者で初めて、IEEE-802.16TG議長にKDDI研究所の野原光夫が就任して、 IEEE委員会での標準化においても貢献をしています。


WiMAXフォーラム】


正式名称「Worldwide Interoperability for Microwave Access Forum」
2001年インテルなどが中心となり、IEEE(米国電気電子学会)で承認された技術を採用し、世界規模の普及活動や技術的議論と仕様策定活動を行うために設立。WiMAX実装仕様に対応した各社通信機器の互換性と相互運用性をテストし認証を与える非営利法人。現在、参加する会員企業は、500社に上る。

IEEE委員会】


正式名称「Institute of Electrical and Electronic Engineers」
電気・電子分野における世界最大の学会。1963年にAIEE(American Institute of Electrical Engineers:米国電気学会)とIRE(Institute of Radio Engineers:無線学会)が合併して発足。 本部はニューヨーク。会員は、世界150カ国に38万人以上。エレクトロニクスに関する学会の開催、論文誌の発行、専門委員会による技術標準化活動を実施。主な国際標準としては、IEEE802.16(WiMAX)のほかにIEEE802.3(Ethernet)、IEEE802.11(無線LAN)等の規格がある。



WiMAXフォーラムの概要

WiMAX Forum (Worldwide Interoperability for Microwave Access Forum)

設立

2001年

目的

広帯域無線アクセス網の普及促進、適合性・相互接続性の確認を行う非営利団体。

参加者

約500社 (通信事業者・機器/部品メーカ・システムインテグレータ)

ボード

Airspan Networks,Alcatel-Lucent,Alvarion,Aperto Networks,AT&T,BT,
Fujitsu,Intel,KDDI,KT,Motorola,Nokia,Samsung,SprintNextel,ZTE(下線は通信事業者)

その他

2006年7月より、日本における推進リーダーとして、KDDIから冲中執行役員がボードメンバーに就任

WiMAX標準化関係図

WiMAX標準化関係図



別紙2


モバイルWiMAXの実証実験概要


KDDIは、国内で初めて、IEEE802.16e標準に準拠したモバイルWiMAXの実験システムを開発し、2005年5月から大阪市中心部において、同システムの性能評価などを目的とした実証実験を実施しました。

本実験では、それまで未知数であったモバイルWiMAXシステムの移動環境における実効的な通信速度、基地局間の高速ハンドオーバなどの基本的な性能や機能の評価を行い、モバイルWiMAXが市街地環境でも実用性が高いことを確認するとともに、2006年2月には、この成果を国内外の電気通信関係者、学術関係者、報道関係者に公開しました。

2006年の後半には、複数の端末を同時に利用した際の性能や、周波数効率を高めるマルチアンテナ(注)などの検証を進めるとともに、広帯域無線通信で課題とされる、送信機の歪み特性の改善と効率化に取り組み、世界最高の電力効率(総合電力効率30%)を達成することで、基地局設備の小型化・省電力化を図りました。

KDDIは、このように、他社に先行して技術開発を行って実験情報を公開し、国内におけるモバイルWiMAXに対する関心やベンダー各社の開発意欲を高めるとともに、IEEE802.16e標準化やWiMAXフォーラムでの実装仕様の提案活動に、実験結果を積極的にフィードバックすることによって、モバイルWiMAXの技術開発や発展に大きな貢献を果たしています。

(注)マルチアンテナ技術

複数のアンテナを用いて、無線伝送速度を安定化又は倍化するMIMO(Multi Input Multi Output)技術のほか、複数のアンテナアレーを組み合わせて希望する方位に電波のビームを向けるビームフォーミング技術と、同技術を利用した空間多重技術。



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