格安SIMとは?
格安SIMとは、携帯キャリアの毎月の利用料金に比べて、安い料金で利用できるSIMカードのことです。
auなどの大手通信会社は自社で通信設備(インフラ)を持っているMNO(Mobile Network Operator)です。格安スマホや格安SIMを提供する通信会社はMNOから通信設備(インフラ)を借りており、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼びます。
SIMカードは、電話番号を特定するためにスマホのなかに入っているICカードをいいます。このICカードにより、個々の電話番号が特定できるようになるため、スマホで電話やメールが使えるのです。
SIMカードはスマホをはじめ、ケータイ(ガラケー)やタブレットなど、さまざまな機器で利用されており、さし替えればほかの端末を使用したり機種変更したりすることができます。
格安SIMと格安スマホの違い
格安SIMと格安スマホは、どちらも月額料金を抑えている通信サービスを指します。
ただし、格安SIMは通信サービスを提供するSIMカードのみの契約で、格安スマホは格安SIMと低価格で提供されるスマホがセットになっている通信サービスを指す傾向があります。
そのため、格安SIMに申し込むとスマホはご自身で用意する手間が発生するので注意しましょう。
伊藤さん
格安SIMは、大手キャリアの通信回線を利用して安価な料金プランを提供しているサービスとなります。
格安SIMでは独自に安価な端末も用意されている場合が多く、SIMと端末のセットで格安スマホという呼び方も行われています。
格安SIMが安い理由
MNOはアンテナや基地局などの通信設備(インフラ)に自費で投資しており、その分の費用が通信料に加えられています。
一方、格安SIMを提供するMVNOは、MNOのインターネット回線や通話回線をレンタルして通信サービスを提供しており、自社で基地局や通信ケーブルなどの通信設備(インフラ)を持ちません。
格安SIMが安い料金を実現できる理由は、MNOの通信設備(インフラ)を借りることで、設備の設置費用や維持管理費用がかからないためです。
また、利用者が自分でSIMカードをセットするなどセルフサービスを前提としており、実店舗がない格安SIMもあります。
格安SIMのメリット
格安SIMの大きなメリットは「月額利用料の安さ」ですが、ほかにも利点があります。それぞれ詳しく解説します。
月額利用料の安さ
格安SIMの月額料は、携帯キャリアと比べると安く設定されています。スマホの利用者は、携帯代の月額が6,000円、7,000円の方も少なくありません。なかには、1万円を超える方もいます。
しかし、格安SIMに変更すれば、契約する料金プランにもよりますが携帯の月額料金を抑えられる場合があります。
そのため格安SIMは、できる限りスマホの維持費を抑えたいという方におススメです。
電話番号を引き継げる
格安SIMは、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)と呼ばれる、他社に乗り換えても同じ電話番号をそのまま使える制度に対応しています。
MNPの手続きは基本的にWebで可能です。MNP予約番号の発行手続きや必要書類の準備などが必要ですが、そこまで複雑な手続きではありません。忙しい方でも気軽に電話番号の引き継ぎ作業を行えます。
伊藤さん
格安SIMは、多様な料金プランがありますので、ユーザーの用途に合わせて最適なプランを選択することで、大幅な節約につながります。
毎月の通信量を把握してMNPを積極的に活用することで、無駄のない契約が可能になります。
格安SIMのデメリット
携帯キャリアよりも手頃な価格で利用しやすい格安SIM。その分デメリットがないか心配になるところです。
たしかに格安SIMにはデメリットも存在しますが、通信会社によってはデメリットを感じさせない場合もあります。格安SIMを選ぶ際、通信会社の選択はとても大切な要素です。
キャリアメールが使用できないSIM会社もある
格安SIMの通信会社によって異なりますが、キャリアメールが利用できない場合があります。キャリアメールとは通信会社が発行しているメールサービスで、基本的には契約している通信会社と紐づいており、解約すると利用できません。
そのため、前の通信会社でキャリアメールを使用していても、キャリアメールを利用できない格安SIMに乗り換えてしまうと、キャリアメールが利用できません。
なお、携帯キャリアによっては、キャリアメールを引き続き使用可能になるオプションサービスもあります。
例えば、乗り換える前の通信会社がauであれば「auメール持ち運び」※1サービスを使うことが可能です。
1メールアドレスあたり330円/月でほかの通信会社に移行したあとでもauメールアドレスを使用したメールの送受信や迷惑フィルター機能などが利用できるサービスです。
なお、フリーメールで構わないという方もいますが、ネット銀行などの取引ではセキュリティの観点からキャリアメールを推奨する場合があります。そのため、必要に応じてメールアドレスの引き継ぎを行うと便利です。
移行の際は、携帯キャリアの契約を解約後31日以内に申し込む必要があるなど、お申し込み期間が制限されている場合があるため、提供条件のチェックが必要です。
通信速度が安定しない場合がある
格安SIMは携帯キャリアの回線をレンタルしているため、通信速度が安定しないことがあります。しかし、通信環境や通信時間帯によって通信が不安定になる場合があるというだけで、常に通信速度が遅い状態というわけではありません。
UQモバイルは、au回線を使用しています。そのため混雑時でも比較的つながりやすいのが特徴です。
店舗が少なくサポートを受けづらい
格安SIMは実店舗数が少なく、対面でのサポートが受けづらいこともデメリットのひとつです。そのため、格安SIMの契約はネットでのお申し込みやチャットサポートなどが基本です。
ただし、最近は格安SIMでも実店舗を構えている通信会社が増えてきています。たとえば、UQモバイルは日本全国に2,700店舗以上の取扱店を展開しており、新規お申し込みをはじめ、機種変更などに対応可能です※2。