子供にスマホを持たせるタイミングの目安
スマホ所持の低年齢化が進んでいます。お子さまにいつからスマホを持たせるか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お子さまにスマホを持たせる時期は、各家庭の教育方針が大きく関わってきます。
小さいうちからデジタルデバイスに慣れさせる教育方針だと、幼少期や小学校低学年からスマホを持たせる家庭もあるでしょう。
また小学生のうちから習いごとや塾にお子さまを通わせる家庭もあります。お子さまが無事に目的地にまでたどり着いたのか、何時くらいに帰宅できるのかを知らせる手段として、スマホを持たせるケースもあります。
家庭ごとに教育方針が異なるので、無理に周りと合わせる必要はありません。
お子さまにスマホを持たせるメリットとデメリットを理解して、家庭環境に適したタイミングを検討していきましょう。
子供のスマホ所持・利用状況
内閣府の「令和4年度⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査 調査結果(速報)」※1によると、年齢別におけるスマホの専用率(子供専用の割合、親と共用の割合)は下記のとおりです。
子供専用の割合 | 親と共用の割合 | |
---|---|---|
7歳 | 23.10% | 62.80% |
8歳 | 30.40% | 59.50% |
9歳 | 39.20% | 49.50% |
10歳 | 61.40% | 26.80% |
11歳 | 61.90% | 28.70% |
12歳 | 79.00% | 15.10% |
13歳 | 87.70% | 8.00% |
14歳 | 92.50% | 5.80% |
15歳 | 96.40% | 2.30% |
16歳 | 98.90% | 0.50% |
17歳 | 98.70% | 0.30% |
子供の年齢が低いうちは親と共用で使うケースが多いですが、10歳で子供専用のスマホを持たせる割合が大きく増加し、専⽤と共⽤の割合が逆転して⼦供専⽤の割合が6割を超えています。
さらに、12歳でも子供専用を所持する割合が大きく増えていることが確認できます。
高学年へ上がるタイミング、中学への進学などを機にお子さまにスマホを持たせるご家庭が多いことが、上記の結果から予想されます。
いつからお子さまにスマホを持たせるべきか迷っているご家庭では、年齢別の割合を目安のひとつにしてみると良いでしょう。
子供にスマホを持たせるメリット
お子さまにスマホを持たせるメリットとしては、具体的には下記が挙げられます。
スマホを連絡手段として使えてコミュニケーションが円滑になる
スマホをお子さまに持たせれば、電話やメールでいつでもお子さまと連絡を取ることができ、家族とのコミュニケーションが円滑になります。友達とも連絡が取りやすくなり、お子さまとしても、うれしいメリットになります。
また、地震などの自然災害、事故やトラブルなどの緊急時の連絡手段として、スマホは利用できます。万が一の事態に備えるためにも、お子さまにスマホを持たせておくと安心です。
スマホのGPS機能を活用することで居場所の把握に役立つ
スマホのGPS機能を活用することで、お子さまが今どこにいるのかを把握できます。iPhoneではファミリー共有、AndroidではGoogleのファミリーリンクといった公式の機能で、お子さまの位置情報の確認が可能です。
塾や習い事へ通っている場合も、無事に通学できているかを、位置情報から確認できます。学校や塾、習い事からの帰りが遅いと心配になることもあるかと思いますが、現在地を確認できると安心です。
- ※地下街、建物内、乗り物内、ビルの陰などの電波環境やGPS衛星環境によっては、位置確認の精度が低くなる場合があります。
ネットで手軽に情報収集できて学習に役立つ
スマホがあると手軽にネットで調べごとができ、分からないことがあれば、自分で調べる習慣を身に付けることができます。
情報の取扱いには注意が必要となりますが、ネットを使えば多くの情報を集めることも可能です。勉強のためにも便利に活用していくことができるでしょう。
ITリテラシーの向上につながる
スマホを使うことで、ネットの検索、アプリの使用、メッセージアプリやSNSによるコミュニケーションなど、基本的なデジタルスキルを自然に身に付けることができます。
ネットから正しい情報を収集する力を身に付けるためには、正しい教育とともに、実際に利用してみることも必要です。
お子さまが小さなうちは、フィルタリングサービスなどで適切な環境を整えた上で、親の管理のなかでネットに触れさせると良いでしょう。
子供にスマホを持たせるデメリット
お子さまにスマホを持たせるデメリットについても確認しておきましょう。
スマホ依存のリスクがある
スマホを持たせることで、スマホ依存になってしまうリスクもあります。
スマホに夢中になり毎日長時間使用してしまう、スマホがないと落ち着かないといった状況になり、健康への悪影響、学業への妨げになる可能性も考えられます。
1日の使用時間のルールを決める、親が使用時間を管理するなどの対策も事前に検討しておきましょう。
犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性がある
スマホを持つことで、ネット経由での犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
SNSで悪意のある人物と接触したり、有害なサイトにアクセスしてしまったりなど、ネットを利用すること犯罪やトラブルに遭うリスクは少なからず出てきます。
スマホを持たせるタイミングで、スマホの利用方法について親子で学んでいくことが重要です。
スマホの端末代や通信費などが負担になる
スマホを持たせることで、端末代や通信費の負担が発生します。事前に金額を確認して、毎月どれくらいの費用がかかるのかを見積もっておきましょう。
また、スマホが紛失や故障した際には、追加で費用が発生することもあります。
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スマホの寿命や劣化のサインについて知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
スマホのバッテリー交換の目安や費用などについて知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
不適切なコンテンツの閲覧や利用のリスクがある
お子さまの年齢に適さないサイトやアプリなどのコンテンツを閲覧・利用してしまうリスクがあります。
こうしたリスクへの対策としては、携帯電話事業者の提供するフィルタリングサービスが有効です。
「青少年が安全に安心してネットを利用できる環境の整備等に関する法律」で、原則としてフィルタリングサービスを提供する義務が携帯電話事業者に課せられています。
各携帯電話事業者の提供するフィルタリングサービスを積極的に活用していきましょう。
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フィルタリングサービスについて詳しくは下記の記事で解説しています。
べろりかさん
お子さまにスマホを持たせるのは家族や友達との連絡手段などに役に立つ一方で、スマホ依存やネット経由でのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
フィルタリングサービスで環境を整えておくと、安心してスマホを利用できるでしょう。