Wi-Fiの接続が簡単にできるWPSボタンとは?
WPS(Wi-Fi Protected Setup)は、Wi-Fi Allianceという業界団体が策定したボタンひとつでWiFiに接続するための規格のことです。
通常であれば各端末をWiFiに接続する際には、各端末でSSIDやパスワードを入力する必要がありますが、WPSボタンを利用すると、パスワードを入力することなくWiFiに接続することができます。
なお、WPSを利用するためには、WiFiルーターと端末の両方がWPSに対応している必要があります。WPS対応機器同士であれば、メーカーが異なる機器同士でも接続が可能です。
メーカーによっては「WPSボタン」以外の名称で同様の機能を果たすボタンが搭載されている場合があるので、その点は注意が必要となります。
WPSボタンが便利に利用できるシーン
WPSボタンが便利に利用できるシーンを下記で具体的に紹介します。
はじめて通信機器をWi-Fiルーターに接続する時
WPS対応のWindowsパソコン、プリンター、テレビなどをWiFiルーターに接続する際には、WPS機能が便利に利用できます。パスワード不要でWiFiに接続でき、手間なく通信を開始できます。
Wi-Fiルーターの引越し機能を利用する時
WiFiルーターのなかには無線でSSIDとパスワードが引き継げる引越し機能に対応する機種もあります。
引越し機能があると、WiFiルーターを買い替えた場合でも、今まで使っていたSSIDとパスワードがそのまま利用できるので、各端末でWiFiの接続設定をやり直す必要がなくなります。
Wi-Fi中継器を設置する時
WiFi中継器はWiFiルーターの電波を中継してWiFiが届くエリアを広げてくれる機器です。WiFiルーターだけでは家中をカバーしきれない時などに便利に利用できます。
WiFi中継器にもWPSに対応する機種があり、ルーターと中継器のWPSボタンを押して簡単に接続設定ができます。
WPSボタンでWi-Fi接続や設定をするための手順
WPSボタンを利用すると、WiFiの接続設定や引越し機能の利用、中継器と親機の接続などができます。それぞれの手順を下記で詳しく見ていきましょう。
WPSボタンでWindowsパソコンをWi-Fiに接続する手順
ネットワーク一覧からWPS機能が利用できることを示す表示を確認し、ルーターのWPSボタンを押して接続を実行します。WindowsパソコンをWPSボタンでWiFiに接続する手順は下記のとおりです。
デスクトップ画面右下の通知領域にあるネットワークのアイコンをクリック
WiFiアイコンの右側にある矢印(>)のマークをクリック
ネットワークの一覧から該当するSSID(ネットワーク名)をクリック
「接続」をクリック
ネットワーク セキュリティキーの入力の枠の下に「ルーターのボタンを押して接続することもできます。」の表示を確認する
手順5の表示が出てから1分以内にWiFiルーター本体のWPSボタンを押す
ネットワーク一覧の該当のSSIDに「接続済み」が表示されていることを確認する
WPSボタンでWi-Fiルーターの引っ越し機能を利用する手順
新旧のルーターでWPSボタンを押すなどの所定の操作をすることで、引越し機能によるSSIDとパスワードの引継ぎができます。
たとえば、UQ WiMAXのホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」で引越し機能を利用する手順は下記のとおりです。
電源を入れてWPSボタンを約3秒以上押す
今まで使っていたWiFiルーターでWPSボタンを押す
STATUSランプが緑に点灯し、お引越しが完了したことを確認する
今まで使っていたルーターの電源をオフにする
新旧のルーターで必要な操作を行い、SSIDとパスワードを引き継ぎます。
Speed Wi-Fi HOME 5G L13
WPSボタンで中継器をWi-Fiルーターに接続する手順
WiFi中継器、WiFiルーターのそれぞれのWPSボタンを押すことで、WiFi中継器の親機への接続設定を行うことができます。
WPSボタンではなく手動で設定する場合は、パソコンやスマホなどから中継器の設定画面に入って、パスワードを入力して接続することになります。WPSボタンを利用すると、中継器やルーターでの操作のみで接続設定が可能です。
製品ごとの詳細な手順は、取扱説明書や公式ホームページなどからご確認ください。