速度制限と制限の解除とは
速度制限とは、各通信会社が定めているデータ容量の上限を超えた場合に通信速度が低下する仕組みです。速度制限によりネット利用の快適さが損なわれますが、一部のユーザーがネットを過剰に利用して他のユーザーが迷惑を被るのを防ぐ効果がたとえば期待できます。
各通信会社がユーザーに提供できるデータ容量には上限があります。多くのユーザーが制限なしにネットを利用すると、ネット全体のデータ容量が逼迫するでしょう。
結果としてネット全体の通信速度が落ちてしまい、普通に使っているユーザーまでネットが使いづらい状態に陥りかねません。データ使用量の逼迫を防ぐために、各通信会社がデータ通信に上限や基準を定めて、基準を超えると通信制限がかかるようにしているのです。

速度制限の解除には2パターンある
速度制限は、条件を満たせば解除されます。たとえば一定期間を過ぎると解除されるパターンがあるでしょう。
さきほど紹介したとおり、設定されたデータ容量を超えると通信制限がかかり通信速度が低下する場合があります。スマホの場合は1ヵ月でデータ容量が決められているのが一般的で、速度制限になると、月が変わって翌月になれば制限が解除される仕組みです。
またスマホの場合には、自分で解除するパターンもあります。各通信会社のアプリやホームページからデータ容量を追加購入することが一般的でしょう。購入したデータ容量は制限なく通信ができます。
ただし「購入」になるため無料ではなく、さらに元々のプランのデータ容量と料金から考えると割高になるのも注意が必要です。詳しくは各通信会社のホームページをチェックしましょう。
速度制限がかかった場合はどうなる?
実際に速度制限がかかると、データ通信が遅くなります。アプリなどのダウンロードに時間がかかったり動画のストリーミング再生が低画質でしかできなかったりするでしょう。画像が多く使われていると、WEBページを開くのにも時間がかかる場合があります。
ただし速度制限がかかっていても、通信が一切できなくなるわけではありません。LINEのメッセージやメールのやりとりのみならば、かろうじてできる場合もあるでしょう。
解除までLINEのメッセージやメールしか使わない方は、無理に追加でデータ容量を購入する必要もないかもしれません。
速度制限での影響をシーンごとに紹介
つづいて速度制限がかかるとどのような影響があるのでしょうか。スマホで速度制限がかかった場合の様子を具体的に見ていきましょう。
速度制限での影響(1):電話・メールなど
電話やメールともに問題なく使用できるでしょう。ただしデータ通信によって通話を行うLINEのようなアプリの場合は、通話が不安定になる可能性があります。
またメールであっても、画像や動画を添付すると読み込みに時間がかかる場合もあるでしょう。速度制限中は、電話は電話番号を使った音声通話のみ、メールやLINEはテキストのやり取りだけの方が良いかもしれません。
速度制限での影響(2):ネット検索
ページの読み込みに時間がかかる場合があります。とくに画像や動画が埋め込んであるページは要注意です。さらにTwitterなどのSNSも画像が表示されない・表示に時間がかかるなどの不具合が生じるでしょう。
ネットを使用できないわけではありませんが、使い心地が悪くはなる可能性があります。
速度制限での影響(3):YouTube・動画配信サービスの視聴
高画質な動画のストリーミング再生やダウンロードは、むずかしくなると考えてもいいでしょう。できたとしても、画質が粗い・途中で停止する・時間がかかるなど、スムーズな利用からはほど遠いかもしれません。
速度制限中に動画の視聴やダウンロードをする場合は、のちほど紹介する改善策を検討しましょう。