プロバイダとは固定回線(光回線など)に
接続するサービスを提供する接続事業者
プロバイダとは、インターネット通信用の固定回線(光回線など)にユーザーが接続するサービスを提供している接続事業者です。英語では「Internet Service Provider」と書くため、頭文字をとって「ISP」と呼ばれる場合もあります。
光回線やADSLなどの固定回線を介してインターネットを利用する場合、回線に接続するサービスを提供するプロバイダのほかに、回線自体を提供する回線事業者と契約するのが一般的です。
KDDIの場合、「auひかり」が回線事業者、「au one net」などがプロバイダにあたります。
なかにはプロバイダと回線事業者のサービスがセットになっていて一社だけの契約で済む場合もあります。ただし回線事業者・プロバイダともに国内に多数存在し各社でサービス内容や料金体系が違うため、契約前にしっかり確認・比較するのが重要です。
インターネットに接続するための回線を提供している会社
KDDI、NTT東日本、NTT西日本、ソフトバンク、IIJなど
回線を通してインターネットに接続するサービスを提供している会社
@nifty、OCN、plala、BIGLOBE、DTI、hi-ho、AsahiNetなど
プロバイダの契約内容を確認する方法
すでに固定回線(光回線など)を契約していても、CMや店舗キャンペーンもしくは知人の紹介などによって他社に乗り換えたくなる場合もあるはずです。とくにプロバイダは国内に多数存在し、乗り換えで満足度が上がる可能性も十分あります。
どのようなサービスが提供されているかを再確認するために、まずは契約中のプロバイダの名前をチェックしましょう。

契約書を確認する
固定回線(光回線など)を最初に契約した時にプロバイダからもらった契約書があれば確認は簡単です。プロバイダの名前が載っているのはもちろん、サービス内容や契約開始日なども確認できるでしょう。
明細(請求書・領収書)を確認する
契約書が見つからない場合もあるはずです。契約書以外にも、請求書や領収書などの明細でプロバイダ名の確認ができるかもしれません。書類が郵送で届いていれば確認がすぐにできます。また引き落としをしている銀行口座の通帳やクレジットカードの明細書が参考になる場合もあるでしょう。
なかには「KDDIまとめて請求」※1などを利用して請求をまとめている方もいるかもしれません。利用しているサービスによっては、回線事業者の名前しかなくプロバイダ名まで記載されていない場合もあるでしょう。回線事業者の方に問い合わせてプロバイダを確認してみてはいかがでしょうか。
- ※1 「KDDIまとめて請求」について詳しくは下記をご確認ください。
請求書をまとめる
管理会社や管理人に確認する(集合住宅の場合)
集合住宅のなかには、管理会社や管理人が建物の回線を一括で契約・管理している場合があります。プロバイダについても管理会社や管理人に確認したらわかるかもしれません。
また新たな回線やプロバイダと契約して工事などが発生すると管理会社や管理人の許可が必要になるはずです。あわせて確認しましょう。
プロバイダのメールアドレスで確認する
固定回線(光回線など)を契約した時にプロバイダからメールアドレスを発行されて使っていないでしょうか。
利用中であればメールアドレスの後半を確認してみましょう。「@」以下の部分にプロバイダ名が使われている場合が多いからです。au one netでも、「〜〜@〜〜.auone-net.jp」とプロバイダ名が入っています。
IPアドレスを使って確認する
IPアドレスとは、ネットワークに接続されている機器ごとに割り当てられるインターネット上の住所のようなものです。通信相手を識別・指定する時に使われる情報で、IPアドレスを使ってプロバイダの確認ができる場合もあります。
確認用サイトにアクセスできれば、現在の接続で利用しているIPアドレスがわかるでしょう。サイト内に記載されているゲートウェイ名の文字列にプロバイダ名が入っているはずです。特定できなければ、ドメイン調査ツールにIPアドレスを入力して情報を探す方法もあります。
ただしいずれもインターネットに接続できる状態でないと調べられないので注意が必要です。
プロバイダ解約までの流れと注意点
プロバイダ名が分かったら解約作業もできるようになります。実際に解約する時の流れや注意事項もまとめてみました。
回線事業者やプロバイダによって細かい点が異なりますので、もし行う時はホームページなどで確認しながら作業を進めましょう。

解約手続きの流れ
解約手続きは、各社のホームページなどから申請しましょう。回線事業者とプロバイダに別々で連絡が必要な場合もあるため要注意です。中には電話や書類のやりとりによって解約申請を行う場合もあります。解約予定の会社の規約に準じて手続きを進めましょう。
解約前に準備すべきことや注意点
解約前に準備すべきことや注意点として、以下のようなものが挙げられます。
新しいプロバイダの契約は現在の会社との解約前に
乗り換えを検討している場合は、現在のプロバイダを解約する前に新しい会社と契約しておくのが望ましいです。
先に解約してしまうと新しいプロバイダの契約が締結されるまでネットが使えない期間が発生しかねません。新しいプロバイダの開通日時を決めてから解約するようにしましょう。
ADSLから光回線にする場合などは工事が発生
乗り換えであっても、戸建てで利用しているADSLを光回線に変更する場合などは回線の引き入れ工事が発生します。場合によっては屋外工事と屋内工事が別日程になる可能性もあるでしょう。工事の待ち時間や立ち合いが必要になるため、計画的に進めるのが重要です。
さらに、引っ越しなどで現在の建物でのネット利用をしなくなる場合は、回線の撤収にも注意が必要です。
賃貸住宅の場合は、宅内機器の返送はもちろん、建物内に引き入れた回線の撤去まで管理会社や管理人から求められる場合があります。その際、撤去には工事が必要なため、引っ越し前・鍵を返す前に工事を終えられるようにしましょう。
解約に発生する費用
解約にともなって発生しうる費用は下記の2つが考えられます。いずれも支払いが免除になったり相殺できたりする方法がありますので、あわせてチェックしてみましょう。
契約解除料
数年単位の契約期間を設定して契約が結ばれているはずです。契約期間終了前に解約する場合や更新月以外で解約する場合は契約解除料などを支払わなければならないでしょう。
契約解除料は回線事業者とプロバイダの両方にかかる可能性もあるので事前の確認が重要です。契約更新月を待って解約したり、乗り換え先の特典で支払分を相殺したりできないかを検討しましょう。
工事費用(工事費残金)
回線の引き入れや回収には工事が必要です。契約期間内で分割して支払っている場合は解約時に工事費残金を一括で支払うよう求められる可能性もあります。
また引っ越しなどの場合は、開通時の工事費残金にくわえて、撤去の工事費が上乗せでかかるかもしれません。ただし引っ越し先でも同じ回線事業者と契約し続ければ、工事費が免除になる場合もあります。解約前に確認しておきましょう。