格安SIMへ乗り換える方法
格安SIMへ乗り換えを考える時は、「通信会社の乗り換えの手順や注意点を確認」した上で、「機種の設定手順を押さえる」必要があります。格安SIMは契約期間の縛りがないものが多く、格安SIMから別の格安SIMに乗り換えるときはSIMカードのさし替えだけで済む場合もあるほどです。詳細な注意点は後述しますので、チェックしながら乗り換えを行いましょう。
また機種の設定の手順は、下記の2つのパターンが主に挙げられます。新しく機種を購入するか、今使用している機種をそのまま使うかがポイントです。
- スマホ機種を購入し、格安SIMを契約する
- 今使用しているスマホ機種を利用し、格安SIMだけを契約する
どちらが望ましいかは人それぞれことなります。単に月額利用料金を下げたいなら、今の機種のまま使えば新たな機種代金が不要なので節約できるでしょう。しかし格安SIMで2つの番号を使い分けたい場合は、新しい機種を追加したりデュアルSIMに対応した機種にしたりしなければならないかもしれません。2020年3月から一部地域でサービスが開始された5Gへの切り替えを検討しているなら、5G対応の最新機種を買わざるを得ないでしょう。まずは、格安SIMに乗り換える目的を考えてみるのも大事です。

格安SIMとは携帯キャリアより安価に使えるSIMカードの総称
格安SIMとは、格安スマホの通信会社(MVNO[Mobile Virtual Network Operator]:仮想移動体通信事業者)が提供している、携帯キャリアと比較したとき安価に利用できるSIMカードの総称です。スマホなどで通信するためには通信設備(インフラ)がかかせません。携帯キャリアは時間と費用をかけて通信設備(インフラ)を構築し、管理を続けてきました。MVNOは、携帯キャリアによって構築・管理されたその通信設備(インフラ)をレンタルして格安SIMや格安スマホを提供しているのです。
ただ通信設備(インフラ)をレンタルしているだけなのがポイントです。レンタル料は借りて使った分だけしかかからないため、イチから同じものを構築して管理するより安く済みます。つまりレンタルだからこそ、MVNOはSIMカードやスマホを格安で提供できるのです。
格安SIM乗り換え時の注意点
続いて携帯キャリアから格安SIM(MVNO)に乗り換える時の注意点を確認しましょう。MVNOのなかには、店舗を設けずにサポートをネットや非対面に限定して費用を抑えている会社もあります。そのためご自身で対応することも多いことを踏まえ、下記の注意点を丁寧に確認しましょう。

MNPの取得方法や有効期限
「MNP」(Mobile Number Portability:携帯電話番号ポータビリティ)の利用を考えている方も多いのではないでしょうか。MNPとは、乗り換えた後の通信会社やスマホでも今までの電話番号を利用できるように引き継ぐサービスです。利用する際には現在契約中の通信会社からMNP予約番号を発行してもらわなければならないケースがあります。MNP予約番号は有効期限が限られるため、計画的に切り替えなければなりません。取得方法などは通信会社ごとで異なります。各社のホームページなどを参考にしましょう。
キャリアメールの引継ぎ利用可否(他社からの乗り換え時)
通信会社が変われば、以前の会社が提供していたサービスが受けられなくなる可能性があります。たとえばキャリアメールは、通信会社が変わると引き継ぎができず、使えなくなるのが一般的です。ただし、auからUQモバイルへ移行した場合は別途お申し込みいただければ移行後も引き続きauメールのアドレス(@ezweb.ne.jp/@au.com)をご利用いただけます。他キャリアメールをお使いの方はメールアドレス提供元にご確認ください。
auメール持ち運びサービス
今契約している通信会社の契約解約料やスマホ機種の残債
携帯キャリアのなかには、一定の契約期限を設けて、期限内に解約する場合は契約解約料が発生する場合があります。縛りは2〜3年で設けられている場合が多いので、直近2〜3年以内に携帯キャリアで機種変更や新規契約をした方は注意しましょう。もちろん今のスマホの機種代を分割で支払っている場合は、乗り換え前に残債を精算する必要があります。乗り換え時のコストとして事前に確認しましょう。
機種によって適用しているSIMカードの種類(サイズ)
SIMカードには種類があります。大きなものから25×15mmの「標準SIM」、15×12mmの「micro SIM」、12.3×8.8mmの「nano SIM」の3つです。もしくは物理的なカードではなく、本体と一体化している「eSIM(Embedded SIM)」が使われている機種もあるでしょう。格安SIMに乗り換えるとき、とくに今の機種をそのまま使う場合は、乗り換え先のSIMカード(の種類)が利用可能かを事前にチェックする必要があります。新しく機種を購入するときも、SIMカードや通信会社との組み合わせが問題ないかをホームページなどで確認しましょう。
通信速度の遅延(携帯キャリアとの比較)
通信品質は、携帯キャリアと全く同じではない可能性にも注意しておきましょう。携帯キャリアから通信設備(インフラ)をレンタルして運用されているため、携帯キャリアよりも格安SIMは通信のキャパシティが限られています。朝夕の通勤や通学時・お昼の休憩時・帰宅後で利用が集中する21〜23時などは回線が混み合う時間帯です。同じエリアで使っていたとしても、携帯キャリアでは感じなかった方も速度低下を感じる可能性があります。
インターネットも電話も使えない期間が発生する可能性
乗り換えのときにインターネットや電話が使えない期間が発生するかもしれません。注意が必要なのはMNPの引き継ぎの際です。MNPは、今の通信会社からMNP予約番号を取得し、次の通信会社にMNP予約番号を伝え、処理が完了すれば完了です。しかし、この転出手続きの最中は通信が途絶えており新しいSIMカードに切り替わるまで通信できません。また、店舗があるMVNOならすぐに移行作業をしてくれますが、郵送でSIMカードやスマホ機種を送ってくる場合や、そもそもSIMカードの発行に時間がかかる場合があります。かかりそうな日数をホームページなどで確認しましょう。
各種データ移行・バックアップ・引継ぎ設定(SDカード利用)
ほかのデータも引き継ぎが必要か確認しておくのをおススメします。とくに新しい機種を買う場合は、機種変更をするのと同じです。より注意して引き継ぎましょう。引き継ぎはスマホのほかに、パソコン・SDカード・クラウドサーバー・データ移行アプリを組み合わせればほとんどのデータのバックアップや移行が可能です。ただし個別でログインして移行の手続きが必要なアプリやサービスもあります。各々で移行や引き継ぎの方法が異なるので、各社のホームページで確認しましょう。
格安SIMに乗り換える前に準備すべきこと
携帯キャリアから格安SIM(MVNO)に乗り換えるときは契約作業が発生します。注意点のところでも説明しましたが、ここでは具体的に準備すべき物品や情報をピックアップしました。事前に確認しましょう。

契約更新月や契約解除料の確認
まず携帯キャリアの契約状況を確認します。“縛り”として契約期限が設けられていないか、ある場合は契約更新月がいつまでか・解約する場合の費用がいくらかも確認しましょう。期限は契約書やサポートアプリから確認できるはずです。契約解除料は店舗などに問い合わせて確認しましょう。
スマホ機種
格安SIMをさして使うスマホ機種を決める必要があります。新しく買うなら機種は何にするかを決定しましょう。今の機種のままなら新しい格安SIMや通信会社でも使えるかを確認しなければなりません。紹介したように、SIMカードには種類があります。また特定のキャリアでしか通信できないように「SIMロック」がかかっていたら解除しなければなりません。細かく確認しましょう。
UQモバイルへ移行する場合のSIMロック解除方法は以下をご確認ください。
SIMロック解除手続き
MNP予約番号(電話番号を変更しない場合)
電話番号を引き継ぐ場合は、MNP予約番号を今の通信会社から取得する必要があります。ネットから申し込みが可能です。各通信会社のホームページの案内に従って準備を進めましょう。またMNP予約番号には有効期限があります。再取得も可能ですが、一度で終われるように計画的な準備をおススメします。
本人確認書類(身分証明書)
格安SIMの契約時には本人確認書類が必要です。運転免許証やパスポートなど、通信会社が認める本人確認書類を準備しましょう。なかには公的料金領収書や住民票などの補助書類と合わせれば、健康保険証や住民基本台帳カードの利用を認められるケースもあります。運転免許証やパスポートがない方はとくに、通信会社のホームページで確認してみましょう。
クレジットカード(口座番号)
携帯キャリアは金融機関口座からの引き落としが可能かもしれません。口座引き落としに対応しておらず、クレジットカードがなければ契約できない格安SIM(MVNO)があるのに注意しましょう。クレジットカードを持っていない方は新たに発行するか、以前と同じ口座引き落としが可能な格安SIM(MVNO)にすると良いでしょう。
なかには、関連したクレジットカードで決済すればポイントが貯まるなど、独自のサービスをしているMVNOもあります。通信会社の乗り換えと合わせて、決済方法の乗り換えも検討されてはいかがでしょうか。
UQモバイルでの毎月のご利用料金のお支払いは以下をご確認ください。
毎月のご利用料金のお支払い手続きに必要なもの