インターネット回線を利用するには
インターネット回線とは、ネットに接続するためのデータの通り道です。LANケーブルなどを使って目に見える有線でつなげる場合もありますが、目に見えない無線の回線もあります。
一般的に、ネットを自宅で使えるようにするには、インターネット回線を提供している「回線事業者」と、ネットに接続するサービス事業者である「プロバイダ」(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)との契約が必要です。

それぞれの事業者と契約してネットが自宅に引けるようになると、次は自宅内だけの閉じられたネットワークであるLAN(Local Area Network:ローカルエリアネットワーク)につなぐ必要があります※1。自宅の通信環境であるLANとプロバイダを接続する機器を「ルーター」と呼びます。LANとネットの間を行き来するデータを監視して、意図した宛先に送る門のような役割をルーターは担っています。ルーターを使ってLANとプロバイダをつなぎ、自宅の通信機器をネットにつなげる仕組みが一般的です。
インターネット回線の種類
インターネット回線にもいくつか種類があります。回線の素材や配線方式の違い、さらには有線か無線かでも分類できます。インターネット回線の代表例として以下の4つを記載しました。それぞれの接続方法や特徴を紹介します。
光回線
光回線とは光ファイバーケーブルを利用して通信を行う接続方法です。とくにプロバイダから各家庭まで光ファイバーがつながっている配線方式を、FTTH(Fiber To The Home:ファイバー トゥー ザ ホーム)といいます。銅線などのメタルケーブルを使って接続するよりも、情報を伝達するスピードが速く安定している点が光回線の特徴です。回線速度が速いので、データ通信量の多い動画も問題なく視聴できます。
モバイル回線
モバイル回線とはケータイやスマホなどの電波を使って通信を行う接続方法です。WiFiルーター(モバイルルーターとホームルーター)もモバイル回線を使ってネットに接続を行います。ケータイやスマホから出た電波を無線基地局が受け取って通信する仕組みで、自宅の外にいてもネットに接続が可能です。
ADSL
ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:アシンメトリック・デジタル・サブスクライバー・ライン)とは、電話回線を利用して通信を行う接続方法です※1。1999年から提供が開始されたADSLは、定額料金で常時接続が可能となり、ネットの普及に大きく貢献しました。
光回線と比べるとADSLの通信速度は遅く、アナログな回線のため通信が不安定な場合があります。ADSLを提供している主な通信事業会社はすでに新規契約の受付を終了しています。さらにNTT東日本/西日本が提供している「フレッツ・ADSL」やSoftBankが提供している「Yahoo! BB ADSL」などは2024年3月末までにサービスの終了を発表している※1ため、現在も継続して利用している方は注意が必要です。
CATV(ケーブルテレビ)回線
CATV(ケーブルテレビ)回線とは、ケーブルテレビの回線を利用して通信を行う接続方法です。CATV回線は、通信事業会社ではなく、ケーブルテレビ会社が通信サービスを提供する際に使用されています。光回線のFTTHと比較すると、CATV回線の通信速度はやや劣ります。