フリック入力はスマホで文字を打つ方法の1つで、他の方法に比べて入力する手間が少なく、素早く打てるなどのメリットがあります。
メリットの多い入力方法ですが、慣れていないと打ち間違えてしまう、時間がかかってしまうなどのケースがあるので、使い方や練習のポイントなどを知っておくと良いです。
この記事では、フリック入力の使い方や設定方法、練習のポイントなどを解説します。
また、デジタル技術やサービスに詳しい牧村さんにもポイントを伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
株式会社Crepas 代表取締役 牧村和慶
大学院修了後、日本電気株式会社(NEC)入社。SEとして携帯キャリア向け基幹システムの構築に従事。その後、NECビッグローブ(現・ビッグローブ株式会社)へ出向し、コンシューマー向けのサービス企画、運営などを手掛ける。
2013年に株式会社Crepasを創業、プロバイダーでの業務経験を活かしてネット回線の情報メディア「プロバイダー・ワン」を運営。YouTube「Crepasチャンネル」でもWiFi解説動画を発信。
フリック入力とは、スマホのソフトウェアキーボードで日本語を入力するための方法の1つです。
例えば、「い」を入力したい場合、「あ」をタップしてホールドすると上下左右に「い」「う」「え」「お」が表示されるので、「い」の方向に指を滑らせれば「い」を入力できます。
慣れれば、「あ」をタップしてすぐに「い」の方向に指を滑らせるだけで、すぐに入力できるため、文字を打つスピードが速くなる可能性があります。
なお、フリックとは、スマホの操作方法で、特定の箇所に指を触れたあとに、弾くようにさっと動かす動作のことです。
フリック入力では12キー配列を用いており、1段目の左からあ行、か行、さ行、2段目の左からた行、な行、は行、3段目の左からま行、や行、ら行、4段目の左から記号、わ行、句読点のボタンが並びます。
あが母音のあ段は、該当する平仮名をタップすれば入力され、い段、う段、え段、お段は該当する行をタップしてから指を上下左右にフリックする必要があります。
慣れるまでは、タップしてからフリックする前に、合っているか確認しましょう。
フリック入力の設定方法をスマホごとに紹介します。
iPhoneやiPadをフリック入力に切り替える手順※1は下記のとおりです。
「設定」アプリを開く
「一般」をタップする
「キーボード」をタップする
「フリックのみ」をオンにする
キーボードの画面では、文字を入力する際の機能を変更できるので、ご自身の使いやすいようにカスタマイズしてみましょう。
Androidをフリック入力に切り替える手順※2は下記のとおりです。なお、古いOSでは手順が異なる場合があります。
「設定」を開く
「システム」をタップする
「言語と入力」をタップする
「画面キーボード」をタップする
「Gboard」をタップする
「言語」に進んで「日本語」を選択する
「12キー」にチェックを入れる
「完了」をタップする
Androidは初回入力時に「フリック入力」か「QWERTYの配列」を選べますが、上記手順であとから変更することが可能です。
Androidの場合は、バージョンや種類によって実際の手順は異なる可能性があるため、詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
なお、使う端末に関わらず、キーボードアプリなどを使用している場合は、操作が異なる場合があります。
フリック入力のメリットは下記のとおりです。順番に解説します。
フリック入力の最大のメリットは、入力するための手間が他の方法に比べて少ないことです。
次の表は、「こんにちは」と入力する場合の手順を入力方法ごとにまとめたものです。
入力方法 | 入力する手順 |
---|---|
フリック入力 |
|
トグル入力 |
|
フルキー入力 |
|
手書き入力 |
|
音声入力 |
|
フリック入力で「こんにちは」と入力する場合、必要な操作は5回のタップと4回のフリックで済みます。
一方、ケータイで使われていたトグル入力では合計13回のタップが必要です。また、パソコンで用いられるフルキー入力では、10回のタップを求められます。
一見すると、手書き入力や音声入力のほうが早いように思えますが、入力方法を切り替える手間がかかるため、フリック入力のほうが手間は少ないです。
また、フリック入力の12キー配列では、記号の入力も簡単に行えることもメリットと言えます。
入力する手間が少ないということは、入力速度が向上し、メッセージを短時間で送るのに適しています。
2020年の情報システム学会で発表された「文字入力速度測定ツールの開発による大学生のキーボード入力とフリック入力速度の実態調査」によると、キーボード入力よりもフリック入力のほうが、同じ時間での入力文字数の平均値が高いと報告されています※3。
日本語は、ひらがなが50音あり、あ行からわ行までで10行、あ段からお段までで5段の構成です。
フリック入力で用いられる12キー配列は、1つのキーに中央と上下左右に1文字ずつ配置できるので、理論上は最大60文字配置できます。
1つのキーに5文字まで配置できる12キー配列に、1行につき5段の構成で10行あるひらがなは収まりよく配置できます。
つまり、フリック入力の操作方法や12キー配列と日本語の構造はかみ合っており、使いやすいです。そのため、iPhoneやAndroidなどのスマホで搭載されるようになりました。
なお、アルファベットのフリック入力も可能ですが、海外ではほとんど使われていません。
牧村さん
フリック入力はキー配列を見ないで入力できるため、上段の画面を見ながら直感的に操作ができるのがメリットです。他の入力方法と比べて入力速度や片手での操作性が優れているので、練習して入力できるようにしておきましょう。
ユーザー辞書の活用や英数字への切り替え、連続フリックなどのテクニックも駆使することで、さらに効率的な入力が可能になります。
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タップと違い、フリックは指を滑らす操作のため、慣れるまでに多少の時間がかかるかもしれません。
フリック入力の練習のポイントは、文字の配置を覚えることです。
基本的に、行が変わっても文字の配列のルールは変わりません。あ段は中心で、い段は左、う段は上、え段は右、お段は下と、左から順番に時計回りに配置されています。
配置を覚えておけば、瞬時に文字を入力することが可能です。
また、スマホを片手で操作しているなら、片手用キーボードに切り替えてみると良いでしょう。
片手用キーボードとは、キーボードを画面の片側に寄せる機能で、切り替えると指が届きやすくなります。
次の表はiPhoneとAndroidで片手用キーボードに切り替える手順をまとめたものです。
手順 | |
---|---|
iPhone※4 |
|
Android※5 |
|
他にも、スマホによって画面サイズが異なるので、ご自身の手のサイズにあったスマホへの買い替えも検討してみましょう。
なお、Androidは機種やOSによって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
牧村さん
フリック入力に慣れていない場合でも、日常のスマホ利用でフリック入力を継続的に使ってみることが大切です。
最初のうちは、一時的に入力速度が遅くなりますが、練習を重ねることで正確に操作でき、キーを見ないで視線の移動を最小限にすることができます。
スマホにはフリック入力以外に、次の表のような入力方法があります。
トグル入力 | 12キー配列を使った日本語入力方法 |
---|---|
フルキー入力 | パソコンと同じキーボード配列の入力方法 |
手書き入力 | 手書き専用のキーボードに文字を記入し、入力する方法 |
音声入力 | 話した内容が入力される方法 |
トグル入力はフリック入力と同じ12キー配列を用いていますが、目的の文字を打つために複数回のタップが必要です。例えば、「お」を入力したい場合は、あ行を5回タップする必要があり、従来のケータイと同じ入力方法になります。
フルキー入力はパソコンと同じQWERTY配列のキーボードが表示され、入力する方法です。パソコンに慣れている方なら問題ありませんが、スマホの縦画面では打ちにくい可能性があります。
手書き入力は専用のキーボードに文字を書き込む方法、音声入力は話した内容が入力される方法です。
どちらも手軽そうに思えますが、正確に入力するためにはコツが必要で、長文には不向きなどの特徴があります。
スマホで日本語を打つならフリック入力がおススメですが、ご自身に合った方法を選びましょう。
フリック入力は、同じ文章でも他の入力方法に比べて手間が少ないです。手間が少ないため速く入力でき、短いメッセージを素早く送る時に役立ちます。
ただし、慣れるまでにある程度の時間がかかり、スマホのサイズによっては片手で打つのが難しいかもしれません。
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牧村さん
フリック入力は、ひらがなやカタカナの50音を効率的に入力できるように設計されており、日本を中心に幅広い年齢層の方に利用されています。
操作性の向上、文字入力の時間短縮につながるので、慣れていない方も練習して使いこなせるようになると便利です。
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