格安SIMとは
格安SIMとは、通信設備(インフラ)を持つ会社からネットを借りて携帯電話サービスを提供しているMVNO(Mobile Virtual Network Operator)のSIMを指します。
自社で通信設備(インフラ)を持たないため月額料金を抑えたプランの提供が可能で、独自のサービスを展開している場合があります。
以前は、自社で通信設備(インフラ)を持つ事業者(MNO:Mobile Network Operator)の月額料金が高額だったため、低価格プランを提供するMVNOが普及しました。
しかし、近年はMNOも低価格プランの提供を開始しており、価格帯が近づいている傾向があります。総務省の「令和4年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」※1によると、MNOの利用者は回答者の67.0%という高い割合を占めています。
なお、似た単語に格安スマホがありますが、一般的に格安スマホはSIMとスマホをセットで販売している商品を指しており、SIM単体で購入する場合は格安SIMと呼びます。
格安SIMの月額料金の平均相場はいくら?
月額料金はデータ容量と比例しており、1ヵ月のデータ容量が多いほど、月額料金も高くなる傾向があります。
総務省の『「移動通信分野における接続料等と利用者料金の関係の検証」の対象サービス等について(案)』※2によれば、月間データ容量が4GB~5GBの格安SIMの月額料金は約1,000円~1,500円、20GBでは約2,000円~3,000円前後となっています。
なお、上記の金額はデータ通信料金の概算で、通話料金やオプションサービスの有無などによっては金額が高くなる可能性があります。
格安SIMの月額料金が高くなる理由
格安SIMの月額料金は、次のような理由で高くなる可能性があります。
データ利用量に応じて月額料金が変動するプランを契約している
携帯電話会社や契約しているプランによって月額料金の仕組みは異なります。
一般的には固定料金で一定量のデータ利用が可能なプランが多いですが、なかにはデータ利用量に応じて月額料金が変動するプランもあります。
データ利用量に応じて月額料金が変動するプランの場合、使い方によっては月額料金が想定より高くなるでしょう。
例えば、高画質な動画の視聴や長時間のゲームアプリ利用の結果、想定のデータ利用量を超えてしまった場合、月額料金は高くなります。
また、1ヵ月のデータ容量を使いきった後に追加でデータ容量を購入して、月額料金が高くなることもあります。
もし継続的にプランで設定されたデータ利用量の上限を超える場合は、月々のデータ容量を大きくするなど、より適切なプランに変更することも選択肢です。
ただし、月額料金が変動するプランには、意識的にデータ利用量を管理できれば月々の出費を抑えられるメリットもあります。データをあまり使わない月には、固定料金プランより安く済む場合もあるでしょう。
格安SIMを選ぶ時は、月額料金の仕組みや速度制限などの内容を確認し、使い方に合ったプランを検討することをおすすめします。
通話時間に応じて通話料がかかっている
格安SIMによって通話料金単価や通話料金の仕組みなどは異なります。
例えば、UQモバイルの場合、国内通話料が22円/30秒かかるため、1日5分間通話すれば220円、1ヵ月毎日5分間の通話をすれば6,600円の通話料金が発生します。
かけ放題の通話オプションに加入する、あるいは格安SIMのプランにかけ放題のオプションが組み込まれていれば問題ありませんが、そうでない場合は、通話時間が長くなるほど月額料金が高くなる可能性があると覚えておきましょう。
なお、UQモバイルの「コミコミプラン」は月間データ容量が20GBで、1回10分以内の国内通話が無料※3になるプランです。
このプランなら、1日10分の通話を毎日しても月額料金は3,278円/月のままなので、通話料金を節約できる可能性があります。
- ※3 0570(ナビダイヤル)への特番通話などは対象外です。1回の通話が10分を超えた場合、超過分につき22円/30秒の通話料が別途かかります。衛星電話や、他社が料金設定している電話番号への通話などは料金が異なります。