モバイルWi-Fiと光回線のWi-Fi(固定回線)の6つの違い
ここでは、モバイルWiFiと光回線のWiFi(固定回線)の違いを、6つの項目に分けて解説します。
回線速度
回線自体の速度は、モバイルWiFiよりも光回線のほうが速い傾向にあります。とはいえ、どちらも最大で数Gbpsは出るため、高速なネット通信を実現可能です。
WiFiを利用する際には、機器が利用できるWiFiの規格に注目しましょう。古い規格の通信速度はあまり速くありませんが、新しい規格であれば回線速度を十分に活かせる通信速度が出せます。
ネットの利用目的によって、どの程度の通信速度を速い・遅いと感じるかは異なってくるでしょう。下記記事では、目的別に快適な通信速度の目安をまとめていますので参考にしてください。
持ち運びができるかどうか
モバイルWiFiと光回線のWiFiは、どちらも無線通信を実現できます。ただし、モバイルWiFiは持ち運んで外出先でも気軽にWiFi環境を構築できますが、光回線のWiFiは自宅でしか利用できません。この点は、モバイルWiFiと光回線のWiFiにおける大きな違いのひとつです。
データの上限通信量
モバイルWiFiは、データの上限通信量を定められていることが少なくありません。一般的には、一定期間内に大量のデータ通信を行った場合、混雑する時間帯に限り通信速度に制限がかけられることがあります。
対して、光回線のWiFiには上限通信量がありません。ゲームや長時間の動画視聴など、非常に多くのネット通信を行う場合には光回線のWiFiがおススメです。
料金
月額料金は、モバイルWiFi・光回線のWiFiともに4,000~5,000円程度となり、違いはないといえます。ただし、光回線の敷設の際には回線工事費用などが必要になるため、総額は光回線のWiFiを利用するほうがかかる傾向にあります。
モバイルWiFiにおける通信制限の仕組みや影響、解除方法など下記記事で詳しく解説しています。
同時接続数
WiFiを利用する場合、同時接続数が定められている場合が大半です。モバイルWiFiはモバイルルーター、光回線のWiFiはWiFiルーターの性能によって異なります。モバイルルーターは簡単には変更できませんがWiFiルーターは状況によって買い替えることが可能です。
同時接続数が増えると回線を圧迫する可能性があるため、目安として5人以上(10台以上のデバイス)をWiFiに接続する際は、同時接続数に注意しましょう。
WiFiルーターを2台接続することで、同時接続数の問題を解決できる場合があります。しかし2台接続は電波干渉が発生しやすくなる他、設定が複雑などデメリットもあります。同時接続数が多い高性能ホームルーターを導入することで、2台接続が不要になることも多いため下記記事も参考にしてください。
導入するための工事の有無
モバイルWiFiは、導入における回線工事が不要で、サービスによってはお申し込みから最短即日開通も可能です。それに対し、光回線のWiFiでは回線の敷設工事が必要となるため、開通までにはある程度の日数がかかる場合もあります。
工事不要でインターネット回線が利用できるホームルーターやモバイルルーターの特徴やメリットについては下記記事でも詳しく解説しています。
「光回線のWi-Fi(固定回線)」がおススメの方
動画視聴やオンラインゲームの利用が多い方
動画視聴やオンラインゲームの利用が多い方は光回線のWiFiがおススメです。動画視聴やオンラインゲームでは、容量の大きい通信を長時間行う必要があります。途中で止まったり遅れたりすることを避けるためには、より通信速度が安定して、高速通信が可能な固定回線が適していると考えられます。
通信速度を安定させることで、下記のようなお悩みも効果的に解決できる可能性があります。
外出先ではほとんどネットの利用なく、自宅での利用が中心の方
屋外でネットを使う機会が少なく、自宅でのネット利用がメインの方も光回線のWiFiが適しています。
屋外で少ししかネットをしないのであれば、ルーターは持たずに、スマホのデータ通信だけ(もしくはテザリング利用)でも十分だと考えられます。自宅でのデータ通信量が多い場合、光回線のWiFiのほうがデータ容量の上限や通信品質を気にせずに済みます。
「モバイルWi-Fi」がおススメの方
外出先でネットの利用が多い方
外出先でのネット利用が多い方は、モバイルWiFiが適しています。バッグなどに入れて持ち運べば、さまざまな場所でネットが可能です。
スマホのテザリング利用時のように、データ容量の上限を気にしなければならないシーンでも、モバイルWiFiなら安心です。条件付きではありますが、モバイルWiFiには、月間のデータ容量に上限がありません。
固定回線にかかる開通前のコスト(時間・費用)を抑えたい方
固定回線の場合、開通前の工事に費用や時間が発生する場合があります。コストを抑えつつ、すぐにでもネットを使いたい場合はモバイルWiFiがおススメです。
引越しをする時も、契約解除料や再工事は必要なく、持ち運べば自由にネットが使えます。自宅での使用が多い場合はホームルーターもおススメです。ホームルーターの特徴は下記のとおりです。
ホームルーターとはコンセントにさすだけでWi-Fiの電波が発生する通信機器
ホームルーターとは、コンセントにさすだけでWiFiの電波が発生する通信機器で、モバイルWiFiの据え置き型ともいえます。工事が不要のため購入後にすぐに使用可能です。モバイルWiFiよりも同時接続台数が多く、アンテナの感度が強いために強い電波を広範囲・安定的に飛ばせるのが特徴です。
ただし、モバイルWiFiよりも本体が大きく屋外への持ち運びには向きません。選択肢に入れる場合は、固定回線とモバイルWiFiだけでなく、ホームルーターの特徴も理解してご自身の使い方に合うかを確認しましょう。