モデムとルーターは、代表的なネット接続機器です。ネット接続の際には、自分の環境や契約内容に合った接続機器を用意する必要があります。
しかし、なかにはモデムとルーターの違いがわからない、自分に合った接続機器の組み合わせや接続方法を知りたいという方もいるはずです。
この記事では、モデムとルーターの基礎知識や、光回線のモデム・ルーターの3つのつなぎ方(接続方法)について解説します。
手軽なネット接続におススメのUQ WiMAXも紹介します。
モデム(modem)は、アナログ信号とデジタル信号を相互変換する、ネット接続の際に必要な機器です。
モデム(mo+dem)という言葉は、「modulator(変調器)」と「demodulator(復調器)」の先頭の数文字を組み合わせて作られました。
メタル線(銅線)を使用した電話用の回線でネット接続する際には、パソコンなどから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換する必要があります。
一方、電話回線を通じて流れてきたアナログ信号をパソコンなどで利用するには、デジタル信号に変換しなければなりません。
このように光回線が普及する前は、モデムがネット接続用機器として欠かせない存在でした。
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モデムの特徴やONU、ルーターなど他ネット接続機器との違いについては、下記記事で詳しく解説しています。
1999年にADSLの商用化が開始されると、「ADSLモデム」が使われるようになります。
ADSLは、一般電話回線の、音声通話では使われない高周波帯域を利用してデータ通信を行うものですが、それまでの接続方式に比べると、高速化を実現しました。
ADSLモデムもデジタル信号とアナログ信号との相互変換装置で、基本機能は従来モデムと同じです。
ただし、ADSLでは従来の接続方式とは異なり、電話局の交換機を経由せずにネット接続できるため、ダイヤルアップ(電話局の交換機経由でネット接続すること)の必要がありません。
こうした特徴を持つADSLモデムでは、次の2つのことを同時に実現しました。
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ADSLの特徴やサービス終了に伴うネット接続の選択肢は下記記事を参考にしてください。
光回線は、ADSL回線のあと、2000年代後半から普及したものです。
光回線の場合、これまでダイヤルアップ接続やADSL接続で使われてきたアナログ信号ではなく、光信号を使ってネット接続を行います。
そのため、光回線でパソコンなどの機器がネット接続するために仲介する機器は、モデムではなく、「ONU(光回線終端装置)」に替わりました。
モデムがアナログ信号とデジタル信号との相互変換装置であるのに対し、ONUは光信号とデジタル信号との相互変換装置です。
モデムとONUとでは、変換する信号が異なるため、同じ装置ではありませんが、モデムの語源が変調器・復調器であることを考えれば、似た装置だともいえます。そのため、ONUを「光モデム」と呼ぶこともあります。
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光回線の特徴や、モバイルWiFiとの違いは下記記事で詳しく解説しています。
近年では、スマホやタブレットといったデジタル端末が普及したことで、例えば、家のなかで複数種類のデジタル端末を「同時に使いたい」というニーズが生まれるようになりました。
従来のモデムには1台のデジタル端末しか接続できないため、複数台のデジタル端末をネット接続する場合は、別途ルーター(またはルーターに加えてハブ)を用意する必要があります。
ルーターとは、ネットワーク網(LAN)と別のLANや、LANと外のネットワーク(WAN)という異なるネットワーク間でデータをやり取りするための装置です。
データの行き先を判断・転送するルート選択機能を持つことから、ルーター「route(道)+er(するもの)」と呼ばれるようになりました。
従来は、ルーターとパソコンをLANケーブルで接続する「有線LANルーター」が主流でした。
一方で近年では、タブレット端末などの普及によって、LANケーブル不要でネット接続できる「無線LANルーター」が一般的になっています。
無線LANルーターとは、無線(WiFi)で対応デバイスをネット接続するための機器(親機)です。
一方、タブレット端末などのデジタル機器は、親機からの電波を受ける子機の位置づけになります。なお、多くの人が使うWiFiは、無線LAN規格のひとつです。
ハブは、複数台のパソコンなどをネットワークに接続する際に必要な機器です。「中枢・中心」という意味を持つハブ(hub)は、LANを構成するために使われます。
ハブにはスイッチングハブと共有ハブの2種類がありますが、ネットワークの話でハブといえばスイッチングハブのことを指します。スイッチングハブは、接続された機器を特定して、その宛先だけにデータを送信できます(共有ハブはすべての宛先に送信します)。
スイッチングハブは同一LAN内でのみ機能しますが、ルーターはLANとLAN、LANとWANといった異なるネットワーク間で通信するための装置です。これがルーターとハブとの違いです。
またルーターには、ネット接続のために必要なグローバルIPを共有し、接続されたデバイスにプライベートIPを割り振る機能も備わっています。ハブ単体では外部のWANであるネットに接続できないため、ネット接続するにはルーターが必要です。
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グローバルIPアドレスとは何か、プライベートIPアドレスとの違いを詳しく知りたい方は、下記記事も参考にしてください。
ここまで紹介したとおり、モデムとルーターには、それぞれに異なる役割があります。
また、光回線には、モデム(ONU)とルーターのほかに「ホームゲートウェイ」という機器も登場しています。
近年では、ネットへの接続方法も多様化するようになりました。こうしたなかで光回線を使う場合、どのつなぎ方(接続方法)が自分に合っているのか、わからないこともあるはずです。
この章では、光回線で一般的な3つのつなぎ方と、それぞれのポイントを解説します。
光コンセントなどにつないだONUに、パソコンなどのデジタル機器を有線接続する最もシンプルな方法です。
ONUは、光回線を契約すれば、回線事業者から無料レンタルされます。ONUは、回線工事業者が設置していくか、事業者から送られてくることが一般的です。
ONUの場合、先述のとおり無線LAN(WiFi)や複数台の接続はできません。
すべての接続方法にいえることですが、光回線を使ってネット接続する場合、事前にプロバイダーとの契約が必要となります。プロバイダーとは、回線をネットに接続する役割を担う事業者のことです。
複数台のデジタル端末を接続したり、無線LAN(WiFi)を使ったりする組み合わせです。
回線事業者によっては、ONUとともに無線LANルーターもレンタル可能な場合があります。ただし、ONUとルーターの両方をレンタルする場合、ONUが無料になる一方で、ルーターにはレンタル料がかかることが一般的です。
無線LANルーターをレンタルする場合、発売されて間もない機種やハイスペックなルーターを借りられるとは限らない点に注意しましょう。
家が広い場合や接続したいデバイスが多い場合、ルーターのスペックによってはスムーズな通信ができない可能性もあります。
ホームゲートウェイとは、光電話に対応したルーターです。ホームゲートウェイは、光電話のサービスに申し込むと回線事業者からレンタルでき、どの種類をレンタルするかで別途必要な機器が変わってきます。
ここでは、3種類あるホームゲートウェイの特徴を、それぞれ紹介します。
ONU機能がついたタイプの場合、ホームゲートウェイを1台設置することで、光電話とネット接続の両方が可能です。なかには、無線LAN(WiFi)接続ができるものもあります。
ONUやモデムをすでに使っている方が光電話に申し込んだ場合に、レンタルすることが多い種類です。このタイプの場合、ホームゲートウェイ単体でのネット接続はできず、ONUやモデムと接続する必要があります。
なお、VDSL方式のマンションでは、VDSLモデムとホームゲートウェイがセットでレンタルされることもあります。
VoIP(Voice over Internet Protocol)とは、ネットやイントラネットのようなIPネットワーク上で音声通話を実現する技術です。
VoIP機能つきのホームゲートウェイの場合、音声信号のデジタル化が可能です。一定時間ごとに回線効率のよいIPネットワークから音声信号を送信するため、通話料金を抑えられるという特徴があります。
光回線でネット接続を始める場合も、回線工事や工事費用は必要です。無線LANルーターが必要な場合は、有料でレンタルするか、自前で購入して用意しましょう。
こうした点が不安な方や、自宅で手軽にネット通信を始めたい方には、UQ WiMAXの「ホームルーター」がおススメです。
ホームルーターとは、モバイル回線を通じてネット通信を可能にする中継器(自宅据え置き型ルーター)のことです。
ホームルーターをコンセントと接続すれば、無線LAN(WiFi)でネット接続ができるようになります。
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下記記事で紹介しているように、ホームルーターはサービス圏内であれば工事なしでネット接続が利用できます。立ち合い工事の日程調整も必要なく、すぐに利用開始できるのが魅力のひとつです。
先述のとおり、ホームルーターは本体をコンセントに接続すれば、すぐにネット接続可能です。
UQ WiMAXのホームルーターも、工事費用が無料で、無線LANルーターの初期費用も不要です。そのため一般的には、光回線などに比べると割安な料金で利用できます。
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手軽にネット接続する方法を探している場合は、UQ WiMAXのホームルーターも選択肢のひとつに入れてみてください。
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