海外旅行の準備で大切なことの一つが、渡航先で利用するスマホの準備。現地の情報のネット検索やSNSの利用、現地の言語の翻訳など、スマホを渡航先でネットと接続できるとさまざまなシーンで役立ちます。
海外でスマホを利用するにはいくつかの方法がありますが、近年、注目を集めているのが「eSIM」(イーシム)です。eSIMが搭載されている端末を上手に利用すれば、海外旅行をより快適に楽しめるでしょう。
そこで本記事では、eSIMの仕組みや海外旅行でおススメの理由、eSIMを利用する際の注意点などをご紹介します。さらに、IT系を専門にiPhoneや格安SIMなど、モバイル系の著作も多数ある向井領治さんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
IT系ライター/エディター 向井領治
数社の勤務を経て1996年よりフリーランスに。単著共著あわせて62冊を執筆するとともに、編集を手がけた書籍も80冊以上。著書には、iPhoneやiPad、格安SIMなど、モバイル系も多数。
個人ではiPhone XRとmoto g30を使用。複雑なテクノロジーをつねにユーザーからの目線で解説するよう心がけています。
eSIMとは、SIMが端末に埋め込まれた新しい規格のSIMです※1。そもそもSIMとは契約者情報を記録したもので、これを電話番号と結びつけることで通信や通話をできるようにするものです。従来のSIMは端末とは別のカードになっていて、これを端末に差し込んで利用します。
一方、eSIMは埋め込み型のSIMであり、あらかじめ端末自体に小さなチップとして搭載されています。端末を利用するときは「プロファイル」と呼ばれるデータ(携帯電話情報)をダウンロードするだけなので、オンラインで回線の開通手続きができます。
なお、eSIMは欧米を中心に55カ国以上の国々で導入が進んでいます(総務省調べ、2021年2月26日時点)※2。日本ではまだ広く普及しているとはいえませんが、auやUQモバイルなどの通信会社でも提供されています。
そもそも「eSIM」という名前は、「SIMが埋め込まれている(Embedded)」ことと「遠隔操作が可能なSIM(eUICC SIM)」であることに由来しています。この2つは特徴であるとともに、メリットを表現するものにもなっています。
eSIMはSIMの機能が端末に内蔵されているため、物理的なSIMカードを差し替える必要がありません。オンラインで契約するだけで利用する通信事業会社を変更できるため、海外の渡航先でも簡単に通信事業会社を乗り換えられます。
また、eSIMは遠隔操作、つまり直接カード(実際にはICチップ)に触れることなく情報の書き換え(RSP)が可能です。これにより、スマホで利用したい通信事業会社を、SIMカードを差し替えることなく変更できます。
このような利便性を持っていることから、eSIMは今後の普及が期待されています。
向井さん
SIMカードを差し替えるときは、ケースの脱着や静電気対策に加えて、複数のカードを取り違えないようにしっかり見分ける必要もあり、なかなか面倒なものです。eSIMであれば、そのような手間はなくなります。
eSIMのもつメリットは、海外旅行の際にも発揮されます。eSIMが海外旅行におススメの理由には、主に以下のようなものがあります。
それぞれの理由を以下で詳しく見ていきましょう。
海外でスマホを利用する時は、プリペイド式のSIMカードを現地で購入し、SIMフリースマホに自分で挿入するのが一般的です。しかし、この方法ではSIMカードを入手したり、差し替えたりする手間がかかります。
一方、eSIMであれば、SIMカードを現地の販売店で受け取る必要がありません。現地の通信事業会社と契約し、eSIMのプロファイルを書き換えれば利用できます。帰国時にSIMカードを返却する必要もなく、手続きをスムーズに行えます。
eSIMはSIMカードを失くす心配がない点も大きなメリットです。先述のとおり、eSIMはSIMの機能が端末に内蔵されているため、SIMの入れ替え自体が不要です。
SIMカードを利用する端末の場合、金具などを使って端末からSIMカードを取り出し、入れ替える必要があります。SIMカードは年々小型化しており、紛失や破損のリスクも少なくありません。eSIMならそのような心配がなく、海外旅行の際にもより安心して利用できるでしょう。
1台の端末に2つのSIMを搭載することで、2つの回線を利用することを「デュアルSIM」と呼びます。近年、eSIMを利用してデュアルSIMを実現する機種が増えています。
例えば、「iPhone 13」の各シリーズでは、「eSIMを2つ」または「SIMカードを1枚、eSIMを1つ」組み合わせることで、1台の端末で2つの回線を利用可能です※3。
デュアルSIMを活用すれば、1台のスマホに複数のプロファイルをダウンロードすることで、複数の国に渡航する際も渡航先の国に合わせて回線を切り替えて利用できます。また、普段カードタイプのSIMを利用している方なら、日本ではカードタイプのSIMを、海外に渡航する際はeSIMを、といった便利な使い分けが可能です。
向井さん
eSIMはカードを扱う必要がなく、通信事業会社や回線の管理が簡単になるので、荷物の管理や時間に追われがちな海外旅行にも最適です。国際ローミングに対応する国内の通信事業会社で契約するのもいいでしょう。
UQ mobileをご検討の方、
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これまでご紹介してきたように、eSIMには多くのメリットがあります。ただし、eSIMに対応する通信事業会社や機種が増えているとはいえ、現時点ではまだそれらの数は限られているためご注意ください。
もし、海外旅行でeSIMを使いたい場合は、eSIM対応プランのある通信事業会社と、eSIM対応の機種を選びましょう。
UQモバイルでは、2021年9月2日からeSIMへの対応を開始しており、iPhone 12やiPhone SE(第3世代)をはじめ、多くの機種に対応しています。海外旅行で便利なeSIMを利用したい方におススメです。
例えば、UQモバイル取り扱いの以下の機種はeSIMをご利用できます。
iPhone 16e |
iPhone 15 |
iPhone 14 |
iPhone 13 |
iPhone SE(第3世代) |
iPhone 12・iPhone 12 mini |
iPhone SE(第2世代) |
iPhone 11 |
Galaxy A25 5G |
Xiaomi 14T |
AQUOS sense9 |
Galaxy S23 FE |
arrows We2 |
Google Pixel 8a |
Xperia 10 VI |
Google Pixel 8 |
Galaxy A55 5G |
Redmi Note 13 Pro 5G |
BASIO active2 |
Google Pixel 7a |
Xiaomi 13T |
AQUOS sense8 |
Redmi 12 5G |
Google Pixel 7 |
Xperia 10 V |
Galaxy A54 5G |
Google Pixel 6a |
Galaxy A23 5G |
AQUOS sense7 |
AQUOS wish2 |
AQUOS sense6s |
AQUOS sense6 |
AQUOS wish |
Xperia 10 IV |
Xperia Ace III |
また、SIMフリーの端末であれば、上記以外にも対応しているため、詳細は「動作確認端末一覧」でご確認ください。
UQモバイルのeSIMなら、最短45分※4で利用可能です。店舗へ行く必要も、SIMカードの配送を待つ必要もないため、スムーズに利用開始できます。
なお、UQモバイルのeSIM対応プランは「トクトクプラン」、「コミコミプラン+」、「ミニミニプラン」となっています。また、お申し込みには連絡のとれるメールアドレスや本人確認書類、毎月の利用料金の支払いに必要なクレジットカードや金融機関の口座が必要です。
そのほか、eSIMの初期設定にはWiFiネットワークに接続する必要があります。事前にWiFi環境を準備のうえ、設定の手続きを行ってください。
eSIMは端末にSIMが内蔵されていて、遠隔操作によりプロファイルの書き込みが可能な新しい規格です。
海外旅行で現地の通信事業会社を利用したい場合にも、現地でSIMカードを購入することなく通信事業会社の変更ができます。
国際ローミングサービスに対応する国内の通信事業会社を探し、渡航前に契約を済ませてしまうのもよいでしょう。なにかとあわただしい旅行中にSIMカードを紛失する心配がない点もeSIMのメリットです。
ただし、eSIMは対応している通信事業会社や機種が限定されているため注意しましょう。UQモバイルはeSIMに対応しており、さまざまな機種から使いたい機種を選択できます。海外旅行中にスマホでネットを利用したい方は、ぜひUQモバイルのeSIMをご検討ください。
iPhone 16e
iPhone 15
Galaxy A25 5G
Xiaomi 14T
向井さん
従来のSIMから進化したeSIMは多くの面で扱いやすくなり、通信事業会社の切り替えが必要な海外旅行ではさまざまなメリットがあります。いま使っているスマホも、実はeSIMやデュアルSIM対応かもしれません。
UQ mobileをご検討の方、
お気軽にご相談ください!