ネットの利用時に、動画投稿やメール送信などのアップロードが遅いと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
通信速度には「上り速度」と「下り速度」があり、アップロードは上り速度の影響を受けます。そのため、ネットの用途によってはアップロードが遅いとストレスに感じてしまうかもしれません。
しかし、アップロードが遅いことには原因があり、場合によっては自分で解決できることもあります。
この記事では、アップロードが遅いことで生じる問題や、主な原因と解決方法を紹介します。
格安SIMブロガーのべろりかさんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
べろりか@格安SIMブロガー
神奈川県在住、東京都内で働く副業サラリーマン。私立大学を卒業後、新卒で家電量販店に入社し、携帯電話の担当者として勤務。トップ販売員やエリア責任者など、約10年間スマホ業界に携わっており、数多くのお客様のスマホ&固定回線の見直しを経験。現在はこれまでの経験を活かし、格安SIMを通して家計の節約になるような情報発信をしている。
アップロードは、動画投稿やメールなど、自分がネット上にデータを送る時の通信を指し、「上り速度」と表現されます。
一方、動画の閲覧やメールの受信など、自分がネット上からデータを受け取る時の通信はダウンロードと呼ばれ、通信速度は「下り速度」で表現されるのが一般的です。
用途に応じて必要なネット通信速度の目安はある程度決まっているので、必要な通信速度を下回っている場合は、アップロード時にストレスを感じてしまうかもしれません。
アップロードの主な用途と必要な通信速度の目安は、以下のとおりです。
用途によって必要な通信速度が異なるので、ご自身の生活スタイルを把握して、回線を選ぶ際は上り速度にも注意するようにしましょう。
アップロード(上り速度)が遅いことで生じる主な問題を紹介するので、把握しておきましょう。
アップロードが遅い場合は、Webページの表示に時間がかかってしまう場合があります。
Webページの表示には、ダウンロードの速度が重要だと考えられる傾向があります。しかし、Webページが表示されるまでの処理はユーザーがクリックを行い、その後に「サーバーに対してデータのリクエスト→ページの表示」という手順です。
アップロードの速度が遅ければリクエストに時間がかかってしまうため、結果的にページの表示が遅くなる可能性があります。
動画はデータ容量が大きいため、アップロードの速度が遅いと、動画投稿に時間がかかる可能性があります。
特に4Kなど高解像度の動画は、データ容量が大きくなりやすいため、アップロードまで数時間かかってしまうこともあるでしょう。
アップロードが遅いと、OneDriveなどネット上でデータを管理するオンラインストレージサービスを利用する際も、時間がかかる可能性があります。
特に動画などの大容量データは、アップロードが完了するまでに時間がかかる可能性が高いので注意が必要です。
アップロードが遅い場合、オンラインゲームでラグが生じやすくなります。
オンラインゲームでは、コントローラの操作を反映するためにデータの送信が必要になるため、アップロードが遅いとコントローラの操作が反映されるまでのラグが生じる可能性が高いです。
特にシューティングゲームや格闘ゲームなど、反応速度が求められるゲームでは、アップロードが遅いとプレイに大きく影響する可能性があるので注意しましょう。
オンライン会議では、相手側からデータを受信するだけでなく、自分の音声や映像を相手側に送らなくてはなりません。
したがって、アップロードの速度が遅い場合は、自分の音声や映像が相手側に遅れて伝わってしまう、音声や映像が途切れてしまうなど、会議がスムーズにできない可能性があります。
オンライン会議のように、データの送信と受信を同時に行っている場合は、アップロードとダウンロードの両方の速度が大切になる点を把握しておきましょう。
べろりかさん
アップロード速度が遅いと、アップロード時にさまざまな問題が起こり得ます。
Webページの読み込みが遅かったり、動画投稿やクラウドサービスの利用にも時間がかかったりします。
さらに、オンラインゲームやオンライン会議においては、音声や映像の遅延が生じてスムーズに行えない可能性も…。
アップロードの速度が遅い場合、原因を探り適切な対処法を取ることが大切でしょう!
インターネット回線の速度が遅くなる理由はさまざまですが、ここではアップロードが遅くなる主な原因を解説します。
原因の把握は速度低下の改善に役立つ可能性があるので、しっかり理解しておきましょう。
WiFiルーターには推奨される同時接続台数があり、推奨台数を超過している場合はアップロードの速度が遅くなる可能性が高いです。
なお、近年は同時接続台数の多いWiFiルーターも増えていますが、なかには10台以下の製品もあるため注意しましょう。
モデム(ONU)やWiFiルーターをつなぐ配線が緩んでいたり、ケーブル内で断線していたりする場合は、アップロードが遅くなることがあります。
また、ケーブルの劣化やタイプが古い場合もアップロードの速度に影響を与える可能性があるので注意が必要です。
WiFiルーターや、ネットに接続している端末が古い場合も、アップロードが遅くなる可能性があります。
また、WiFiルーターや端末の不具合も考えられますが、そもそもスペックが不足している可能性も考慮しましょう。
WiFiでネットにつないでいる場合は、WiFiルーターの設置場所にも注意しましょう。
WiFiはルーターと端末間で電波を送受信しているため、障害物があると電波が届きにくくなる場合があります。
上り速度が遅いインターネット回線の場合は、アップロードに時間がかかってしまう可能性が高いです。
インターネット回線といっても、光回線やADSL回線、CATV回線、モバイル回線と種類があるだけでなく、提供している事業者によっても速度が異なります。
アップロードの速度が遅いインターネット回線もあるので、アップロードの速度が気になるのであれば、一度確認してみると良いでしょう。
アップロードが遅い場合は、サーバーや通信事業者側で通信障害が生じている可能性も考えられます。
特に、今まで快適に使えていたのに、急にアップロードが遅くなる場合は一度通信障害の確認をしてみましょう。
通信障害が生じている場合は、一般的に各事業者の公式サイトやSNSなどで通信障害に関する情報を確認できます。
べろりかさん
アップロード速度低下の理由には、同時接続数の増加やWiFiルーターの不具合などが考えられます。
これに加え、そもそもインターネット回線の通信速度が遅いことも影響を与える可能性があります。
これらの原因も検討し、全体的なネットワークパフォーマンスを向上させる対策が求められるでしょう。
アップロードが遅い時の主な解決方法を解説していきます。なかにはすぐに症状の改善につながる方法もあるので、把握しておくとよいでしょう。
家族や自分の端末など、同時にネットにつなげている端末の台数が多い場合は、接続台数を減らすのも効果的です。
ネットにつなげる端末を減らすことでアップロードがスムーズになることもあるので、一度接続端末を減らして、様子を見てみましょう。
急にアップロード速度が遅くなった、もしくはできなくなった場合は、モデムやWiFiルーターの配線状況を確認してみましょう。有線接続している場合は、端末との配線確認も忘れてはいけません。
また、長年同じケーブルを利用しているなら、LANケーブルの劣化具合や規格も確認し、必要に応じて買い換えも検討しましょう。LANケーブルには規格があり、最大通信速度が異なります。
LANケーブルの規格はカテゴリ別に分かれており、買い替えるのであれば「カテゴリ5e以上」の製品がおススメです。
最大通信速度1Gbps以上なので、LANケーブルの規格が原因でアップロードが遅いということはなくなります。
WiFiルーターや端末が古い場合は、買い替えで問題が解決する場合があります。
特にWiFiルーターは利用時に目にする端末と異なり、一度設置すると意識が向きにくい傾向があるため、買い替えをしていない方が多いかもしれません。
WiFiルーター本体には寿命があるだけでなく、WiFiの通信規格も時代とともに新しくなっているので、WiFiルーターが新しい規格に対応していない可能性も考えられます。
WiFiの規格と最大通信速度は以下のとおりです。
規格 | 最大通信速度 |
---|---|
IEEE 802.11n(Wi-Fi 4) | 最大通信速度600Mbps(2.4GHz帯/5GHz帯) |
IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5) | 最大通信速度6.9Gbps(5GHz帯) |
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | 最大通信速度9.6Gbps(2.4GHz帯/5GHz帯) |
インターネット回線が速くても、対応するWiFiの規格が古くては、十分な速度を確保できない可能性があるので注意が必要です。
なお、WiFiルーターを買い替えるのであれば、最新規格のWi-Fi 6に対応している製品を推奨します。
WiFiルーターの設置場所を移動するのも、すぐにできる解決策として有効です。WiFiルーターを設置するポイントは以下になります。
WiFiの電波は球状に広がっているため、家の中心かつ、床から1~2mの位置に設置することが理想です。
理想の場所に設置が難しい場合は、障害物の少ない環境に設置しましょう。
なお、電化製品はWiFiで使われる周波数帯(2.4GHz帯)と同じ周波数帯が使われているので電波干渉が起きる場合もあります。電化製品の近くはできるだけ避けるのが無難です。
WiFiを使って無線接続している場合は、LANケーブルを利用して直接端末とつなぐ有線接続に切り替えるのも効果的です。
基本的に無線接続より有線接続のほうが通信は安定するため、アップロードの速度が改善される可能性が高いでしょう。
慢性的にアップロードが遅い場合は、インターネット回線の乗り換えも検討してみましょう。
アップロードの速度が速いインターネット回線に乗り換えることで、快適にネットを利用できる可能性が高いです。
特に、オンラインゲームやオンライン会議などを頻繁に利用する場合は、アップロードの速度も重要になるため、状況に応じて乗り換えの検討を推奨します。
べろりかさん
アップロードが遅い時の改善には、まず接続台数を減らし、同時に接続する端末を制限すると効果的。
次に、配線やケーブルの確認が必要で、LANケーブル買い替えの際には「カテゴリ5e以上」がおススメ!
また、古いWiFiルーターや端末は買い替えを検討し、Wi-Fi 6に対応したものが推奨されます。
状況に合わせてこれらを組み合わせ、スムーズなアップロードを実現させましょう。
アップロードが遅い原因はさまざまですが、自分でも改善できる可能性があります。まずは原因を見極めて、紹介した解決策を試してみましょう。
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