SIMカードは、携帯電話回線で通信・通話を利用するために必須となるICチップです。特に店舗ではなくオンラインでお申し込みする際には、多くの場合、付属のガイドなどに従ってご自身でSIMカードのセットや交換が必要となります。
スマホの機種変更や乗り換えを考えていて、SIMカードとはそもそもどのようなものなのか、気になっている方もいるかもしれません。
本記事では、SIMカードの基本や、SIMカードを利用するメリット・デメリット、SIMカードの選び方などを紹介します。
家電コンサルタントの大岩俊之さんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
家電コンサルタント 大岩俊之
家電製品総合アドバイザー。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。
その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動。TBSラヴィットや東海地区のテレビ番組に多数出演。
SIMカードとは一体どのようなもので、ケータイやスマホにおいてどのような役割があるかなどをわかりやすく解説します。
SIMとは、Subscriber Identity Moduleの頭文字を略したもので、小型のカード型の形から「SIMカード」と呼ばれています。
SIMには加入者を特定するための契約者情報が記録されており、これを電話番号と結び付けることで通信/通話ができるようになっています。
SIMカードをスマホやタブレットなどの通信デバイスに挿入することで、電話だけでなくデータ通信(ネットやメールなど)が行えます。
また格安SIMとは、大手の通信会社より安価な料金でサービスを提供しているSIMのことをいいます。格安SIMを提供している会社は「MVNO」と呼ばれています。
MVNOが格安でサービス提供できる理由は、大手の携帯電話事業者が持つ通信サービスを提供するのに必要な設備(基地局)を借りることで、自らは大きな通信設備(インフラ)を持たず、その分、安くサービス提供が行えるためです。
SIMカードには、提供できる機能的に3つの種類が存在します。
音声通話
データ通信
SMS
「音声通話」「データ通信」「SMS(ショートメッセージサービス)」の3つがそれにあたりますが、これらの機能の組み合わせによって音声通話のみの場合や、データ通信のみ、またデータ通信とSMSのみなど、機能が別れている場合があります。
大岩さん
SIMカードは、スマホを使うために、なくてはならないものです。
多くの方は、電話、データ通信、SMSの機能を持った音声SIMを使用しています。
データ通信だけの方は、データSIM、データ通信とSMSを使う方は、SMS SIMを使用します。
SIMカードには、nanoSIMカード、microSIMカード、標準SIMカードの3種類があります。現在の主流はnanoSIMカードです。
SIMカードの名称 | 概要 |
---|---|
nanoSIMカード | 3種類のなかで最も小さいサイズのSIMカード。 ほとんどの機種でこちらに対応したSIMスロットが搭載されている。 |
microSIMカード | 標準SIMカードの次の規格として登場したSIMカード。 2010年頃から使われている。 |
標準SIMカード | 最も大きいサイズのSIMカード。 2023年以降、標準SIMカードを採用したスマホは販売されなくなっている。 |
SIMカードは、3つのSIMカードのサイズに対応したマルチSIMとして提供されることも多いです。マルチSIMでは、必要なSIMカードのサイズで台紙から取り外して使用します。
SIMカードを利用する方法のほかに、「eSIM」と呼ばれるスマホ本体に内蔵されているデジタルのSIMを利用する方法もあります。
eSIMの場合、SIMカードを利用せずに、プロファイルと呼ばれるデータをダウンロードして利用します。
eSIMは、お申し込みから開通までをオンラインで完結できるため、最短即日などでのスピード開通が可能です。
あわせて読みたい記事
SIMカードの種類については、下記の記事でさらに詳しく紹介しています。
大岩さん
ほとんどのスマホに使用されている小さなSIMカードが、nanoSIMカードです。
最近では、スマホの性能向上により、ネット上で完結できる、スマホ本体に内蔵されたeSIMを使用するケースも増えてきています。
格安SIMとは、毎月の携帯料金を安く抑えられるSIMカード(回線契約)を提供する通信会社の総称です。
SIMカードは前述のとおり、スマホを使うために必要なICチップ付きのカードを指します。同じ「SIM」の言葉を含んでいますが「SIMカード」は物理的なカードで「格安SIM」はそのカードを提供する通信会社と違いがある点に注意しましょう。
SIMカードを利用する主なメリットは下記のとおりです。
近年、複数の通信会社でSIMカードのみの契約を提供しています。なかには価格が抑えられた料金プランを提供する通信会社もあり、大手通信会社と比較すると月額料金が安くなるケースがある点がメリットです。
通信エリアは大手会社とほとんど変わらず※1、電話番号は今の番号を引き続き利用できます。また、メッセージアプリやネットを少し使う程度であれば、1ヵ月3GBなどで足りる場合もあるでしょう。
月々に使用可能なデータ容量を「3GB」や「4GB」のようにこまかく分けた料金プランを設定する通信会社もあり、自身の利用スタイルに合わせた選択をしやすい点もメリットです。
SIMカードを利用する主なデメリットには、下記が挙げられます。
SIMカードのみの契約の場合、カードは通常郵送で送られてくるため、初期設定は自身で行う必要があります。通信サービスを利用するためのAPN設定も、自身で行わなければなりません。
SIMカードを利用して他社へ乗り換えた場合、通信会社が提供する端末の保証がなくなる場合にも注意が必要です。保証サービスに加入しないと、万が一修理が必要となった際に費用が高額となる場合があります。
ほかには、実店舗の設置が少ない通信会社の場合、サポートに不安を感じる可能性がある点もデメリットです。SIMロックが解除されていないなど、端末によっては利用できないケースがあります。
大岩さん
メリットとしては、月額料金が安くなる可能性が高いことです。普段から、あまりデータ容量を使わない方に向いています。デメリットとしては、実店舗が少なく、初期設定を自分で行わなければならないことが多くなることです。
SIMカードを選ぶ際のチェックポイントはサイズ、利用目的の2つです。SIMのサイズについては、使用している機種の対応状況もあわせて確認することも大切です。
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
SIMカードのサイズは15×12mmの「micro SIM」、25×15mmの「標準SIM」、12.3×8.8mmの「nano SIM」と3つの種類があります。
SIMカードのサイズは、現在販売されているスマホの場合、iPhoneはnano SIM、Android端末はmicro SIMもしくはnano SIMが使用されています。
マルチSIMでSIMカードを提供している通信会社であれば、3つのサイズの全てに対応できます。
なお、対応機種であれば、SIMカードの代わりにeSIMを利用する方法もあります。
SIMカードには「音声通話SIM」「データ通信専用SIM」「SMS(ショートメッセージサービス)対応SIM」の3種類があります。
音声通話SIM | データ通信専用SIM | SMS対応SIM | |
---|---|---|---|
音声通話 | 〇 | × | × |
ショートメッセージサービス | 〇 | × | 〇 |
データ通信 | 〇 | 〇 | 〇 |
すべての機能を利用する場合は「音声通話SIM」、ネット通信のみであれば「データ通信専用SIM」、通話が不要でデータ通信とSMS認証などが必要な場合は「SMS対応SIM」といった選び方ができます。
大岩さん
音声通話、SMS、データ通信のすべての機能を利用する場合は、音声通話SIMを選びましょう。逆に、音声通話が不要でデータ通信とSMSを使いたい場合は、SMS対応SIMです。ネット通信だけの場合は、データ通信専用SIMになります。
UQ mobileをご検討の方、
お気軽にご相談ください!
国内の携帯電話会社でスマホを購入した場合、一般的に契約した携帯電話会社のSIMカード以外は使用できない仕組みになっています。
携帯電話会社ごとの通信制限をなくして、どの携帯電話会社であっても端末が対応していればスマホを利用できる状態にする手続きを「SIMロック解除」と呼びます。
スマホのSIMカードの交換方法(さし替え)は簡単に行えます。まず電源を切り、既存のSIMカードを取り出します。次に新しいSIMカードをカード挿入口に入れ設定します。
「SIMなし」とエラー表示された場合、SIM挿入口を再度確認しましょう。うまくさし込まれていない場合、このようなエラーが表示されます。
SIMカードには、メールアドレス、電話番号、識別IDなど個人を特定できる個人情報がたくさん入っています。
紛失してしまった場合はすぐに契約事業者へ連絡し、機能の停止、交換用SIMカードの送付などの手続きを取ります。
SIMカードの契約は、MVNO事業者の店舗窓口やホームページのオンライン上などから行えます。
従来は、端末を購入する際に購入後100日間はSIMロックを解除できないルールが存在しました。
これは代金の未払いなどの不正を防ぐ目的でしたが、携帯キャリアの利用者の囲い込みにつながるという批判を受け、総務省での検討の結果、現在では即日解除が義務付けられています。
各事業者との契約内容によりますが、途中での解約、別のSIMカードへの契約、変更は可能です。
多くの通信会社ではSIMカードのみの契約に対応しているため、機種を新たに購入せずに、通信会社を乗り換えるだけで毎月の通信費を節約できる可能性があります。
乗り換え先の通信会社をお探しの方は、ぜひおトクなUQモバイルをご検討ください。
UQモバイルでは、「トクトクプラン」、「ミニミニプラン」、「コミコミプラン+」の3つの料金プランを提供しており、ご自身のスマホの使い方に合ったプランをご契約いただけます。
また、「トクトクプラン」や「ミニミニプラン」の場合、対象のご自宅のインターネットサービスまたは「auでんき」とのセット契約により、スマホのご利用料金が毎月1,100円割引となる「自宅セット割」※2を適用できます。
または家族で契約するとそれぞれ毎月550円割引となる「家族セット割」※3のどちらか一方の割引が適用可能です。なお、「au PAY カードお支払い割」を適用すると、さらに毎月187円割引可能です。
毎月のスマホのご利用料金を見直して通信会社を乗り換える場合は、ぜひUQモバイルをご検討ください。
大岩さん
スマホを買い替えることなく、SIMカードを変えるだけで、携帯料金の見直しができます。
UQモバイルは、データ量に応じて、3つのプランが用意されており、自宅のインターネットサービスやauでんきとのセット契約により、割引があります。
iPhone 15
iPhone 14
AQUOS sense9
Galaxy S23 FE
UQ mobileをご検討の方、
お気軽にご相談ください!