iPhoneのバッテリーは使い続けるうちに自然と劣化していくものです。しかし、「バッテリーを交換するタイミングが分からない」「バッテリーを交換できる場所を知らない」とお悩みの方も多いと思います。
そこで本記事では、iPhoneのバッテリー交換のタイミングや状態を確認する方法、交換を依頼できる場所のほか、かかる費用を解説します。
iPhoneのバッテリーにはリチウムイオンバッテリーが採用されており、旧世代のものと比較するとより長持ちしやすいという特徴があります。ただし、どのようなバッテリーも消耗品なので使い続けると劣化が起こり、さまざまな弊害があらわれる可能性が高まります。
一般的に、スマホのバッテリーはフル充電サイクル500回程度が交換の目安とされ、使い方にもよりますが、バッテリー寿命はおおよそ2〜3年程度といわれています。バッテリーの使用年数が長い方は、交換を検討するとよいでしょう。
また、ご利用中のiPhoneで以下のようなサインが出た場合、バッテリーを交換する1つのタイミングとなります。
それぞれのサインについて具体的にご紹介します。
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バッテリーの劣化を早めるスマホの使い方と対処法については、下記の記事をご覧ください。
バッテリーの消費が以前よりも早くなった場合は、バッテリーが劣化しているサインです。
例えば、「さっき充電したばかりなのに、バッテリーの減りが異常に早い」「バッテリーの減りが早く、1日に何回も充電をしなければならない」という場合は、バッテリーの一度に充電可能な容量が減少していることが考えられ、交換する目安となります。
バッテリーの劣化が進むと、使っているアプリが急に落ちたり、シャットダウンしたりすることがあります。これは、バッテリーの劣化によってiPhoneへの電力供給が不安定になり、システムが電子部品を保護するためにシャットダウンを行うからです。
アプリの突然のシャットダウンはバッテリーの劣化以外の原因によっても生じるので、アップデートを行うなどの対処で状況が改善される場合もあります。それでも長期間状況が改善しない場合は、バッテリーの劣化が影響している可能性が高くなります。
iPhoneの充電に時間がかかる原因として、充電ケーブルやアダプタの性能、充電ケーブルの劣化、気温の変化に加え、バッテリーに問題がある可能性があります。
充電ケーブルやアダプタを新しいものやApple純正のものに交換した上で、温かい気温の環境で充電しても満充電まで長く時間がかかる場合、バッテリーが劣化している可能性が高いため交換すべきだと考えられます。
重たい処理をしているわけではないのに端末が過度に発熱するようになったら、バッテリー交換を検討しましょう。
バッテリーの劣化に関わらず、ゲームや動画視聴などの重たい処理をすると端末が発熱する場合はあります。しかし、重たい処理でもないのに過度に発熱するようになった場合は注意が必要です。
端末本体が過度に発熱する状態のまま使用すると、発火などのリスクも想定されます。異常な発熱がある場合は、早急に対応するようにしましょう。
バッテリーの劣化が進むと本体が膨張することがあります。バッテリーが膨張すると端末内部のほかの電子部品を圧迫してしまうため、そのまま使用するのは危険です。
特に、液晶画面が浮いてしまうほど膨張している場合は、速やかにバッテリーを交換するか、修理に出すことをおススメします。
iPhoneでは、iOS 11.3以降にバッテリーの状態を確認できる新機能が追加されました。iPhoneを使っている方でバッテリーの劣化状況を確認したい場合は、この機能を利用すれば、現在のバッテリーの状況を簡単に確認することができます。
iPhoneのバッテリーの状態を確認する流れは以下のとおりです。
iPhoneの「設定」アプリを開く
「バッテリー」をタップする
「バッテリーの状態と充電」をタップする
「最大容量」を確認する
上記の手順で「最大容量」が何%となっているか確認してみましょう。
新品の状態での最大容量は「100%」です。最大容量が「80%」以下になっている場合、著しくバッテリーが劣化していると考えられるため、交換する目安となります。
なお、最大容量の下にある「ピークパフォーマンス性能」の項目も大切なチェック項目です。ピークパフォーマンス機能の項目には、バッテリーの状態に応じてどれくらいピークパフォーマンスに対応できるかが表示されます。
例えば、バッテリーの劣化がかなり進んでいる場合には「お使いのバッテリーは著しく劣化しています。」といった文章が表示される場合があるので、最大容量とあわせて交換のタイミングの参考にしましょう。
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iPhoneのバッテリー劣化のサインがひどくなった場合や、バッテリーの最大容量が80%以下となった場合は、バッテリーの交換を検討してみましょう。
なお、iPhoneのバッテリーは内蔵式となっており、ご自身で取り外して交換することはできません。そのため、以下のようなところに交換を依頼することになります。
iPhoneのバッテリー交換の依頼先で最も一般的なのは、Appleの公式修理サービス※1です。Appleの公式修理サービスに交換を依頼する方法には、主に以下の2つの方法があります。
店頭での修理をご希望の場合は、最寄りのApple StoreやApple 正規サービスプロバイダにご予約のうえ、iPhoneを持参して来店しましょう。保証期間内であれば無料、保証期間外であれば有償でバッテリーを交換してもらうことが可能です。
ただし、端末の状態によっては交換に時間がかかる場合や、Apple リペアセンターでの交換となる場合もあるので注意が必要です。
配送での修理をご希望の場合は、Appleの公式サイトから申込み後、Apple リペアセンターでの交換となります。近くにApple Storeがない場合に便利な方法です。
契約している通信会社によっては、バッテリー交換の依頼を受け付けている店舗がある※2場合もあります。契約中の通信会社の公式サイトやマイページなどで確認してみましょう。
ただし、即日対応してもらえるかは通信会社の状況次第なので注意が必要です。
また、通信会社によっては、iPhoneのバッテリーの交換サービスを行っていないところもあるため注意しましょう。
近年では、スマホの故障や不具合などに対応する修理専門店が増えており、iPhoneのバッテリー交換に対応しているところもあります。
最寄りに修理専門店があり、iPhoneのバッテリーをすぐに交換したい時は、修理専門店への依頼もひとつの選択肢です。
ただし、Appleの公式修理サービス以外の場所でiPhoneを修理した場合、修理後は保証期間内であってもAppleの保証から外れてしまいます。その後、万が一Appleでの保証を受けたい場合には、保証期間外の料金を支払う必要があります。
iPhoneのバッテリー交換は、即日で完了するケースも多いです。
店舗の在庫状況や受付時間によっては即日対応が難しい場合もありますが、早ければ1時間以内に完了することもあります。
店舗での修理の時間を短く済ませたいと考えている方は、事前に予約を済ませておきましょう。
iPhoneのバッテリー交換でかかる費用を、Appleの公式修理サービスに依頼した場合を例にご紹介します。
費用は保証期間内か期間外かで異なるので、ケースごとに見ていきましょう。
iPhoneのバッテリー交換は、以下のような保証の期間内で条件を満たした場合に無料で交換※3できます。
1つ目の「ハードウェア製品限定保証」はiPhone購入後1年間が対象となる保証です。特に加入の手続きは必要なく、新規でiPhoneを購入した場合に適用されます。
購入から1年以内にバッテリーの最大容量が80%未満に低下している場合は、無料でバッテリーの交換が可能です。
2つ目の「AppleCare+」はハードウェア製品限定保証を1年間延長する有償の保証プランとなっています。
AppleCare+に加入している方で、バッテリー蓄電容量が80%未満となった場合、Appleの公式修理サービスを利用して無料でバッテリーの交換が可能です。
AppleCare+は、iPhoneの購入日から30日以内であれば加入できます。
AppleCare+は、過失や事故などでiPhoneの修理が必要となった場合も優待価格で修理が受けられる有料のプランです。
iPhoneを購入してから1年以上が経過している場合(ハードウェア製品限定保証の期間外)やAppleCare+に加入していない場合は、バッテリーは有償での交換になります。
バッテリー交換の費用は機種によって違うので注意しましょう。主なiPhoneの機種とその交換費用※4は以下のとおりです。
機種 | 交換費用 |
---|---|
iPhone SEシリーズ | 11,200円 |
iPhone 7シリーズ | |
iPhone 8シリーズ | |
iPhone Xシリーズ | 14,500円 |
iPhone 11シリーズ | |
iPhone 12シリーズ | |
iPhone 13シリーズ | |
iPhone 14シリーズ | 15,800円 |
iPhone 15シリーズ |
なお、Apple 正規サービスプロバイダも上記のAppleの公式費用とほぼ同じ価格に設定されていますが、取扱店などにより異なる場合もあります。
Apple 正規サービスプロバイダに修理を依頼する場合は、事前に費用も確認しておきましょう。
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iPhoneのバッテリー交換をする際には、個人情報保護の観点から、端末の初期化が必要になる場合があります。バッテリー交換を依頼する前に、データのバックアップを取っておきましょう。
iCloudへのバックアップは以下の手順で実行できます。
iPhoneをWiFiに接続する
「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」の順に選択
「iCloud バックアップ」をタップ
「今すぐバックアップを作成」をタップ
「最近、iPhoneの充電の減りが早い」「何もしてないのにアプリが落ちる」などのサインが多く見られるようになったら、バッテリーが劣化しているかもしれません。
iOS 11.3以降なら、設定からバッテリーの状態を確認できるので、現在の最大容量が何%か確認してみましょう。
バッテリーは保証期間内なら無料で交換できる場合もありますが、保証期間外の場合は有料での交換となります。
もし、今お使いのiPhoneの機能に物足りなさを感じているなら、この機会にiPhoneの買い替えも検討してみてはいかがでしょうか。
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