プロバイダーはネットを利用するうえで必須となる事業者です。多くのプロバイダーが存在しており、それぞれに特徴があるため「何を基準に選べばよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
ご自身に最適なプロバイダーを選ぶことは、快適なネット生活を送るために欠かせません。
そこでこの記事では、プロバイダーの基礎知識、プロバイダーが提供する主なサービス、選ぶ際のポイント・注意点などを解説します。
さらに、家電コンサルタントの大岩俊之さんにお話も伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
家電コンサルタント 大岩俊之
理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動。TBSラヴィットや東海地区のテレビ番組に多数出演。
現在は、家電記事の監修や家電製品アドバイザー資格試験の講師として活躍。家電製品総合アドバイザー資格を保有。
プロバイダーとはインターネットサービスプロバイダー(Internet Service Provider)の略称で、一般的にプロバイダー、または頭文字をとってISPと呼ばれています。
ネットを利用するには、回線の開通とプロバイダーとの契約、ルーターが必要です。
プロバイダーは、回線事業者が提供している回線を通してネットに接続する接続事業を行っています。
ネット上の住所にあたるIPアドレスを発行して、利用者に割り振ることで、利用者がネットへ接続することを可能にしています。
回線事業者は、ネットに接続するための光回線やADSL回線などを提供している事業者のことです。
ユーザーは回線とネットを直接つなぐことができないため、プロバイダーが間に立って接続を行っています。主要な回線事業者とプロバイダーは下記のとおりです。
ネットに接続するための回線を提供している会社
NTT東日本、NTT西日本、KDDI、ソフトバンク、IIJなど
回線を通してネットに接続するサービスを提供している会社
@nifty、OCN、plala、BIGLOBE、DTI、hi-ho、AsahiNetなど
ユーザーがネットに接続するためには、回線事業者とプロバイダーの2者と契約する必要があります。
あわせて読みたい記事
プロバイダーの確認方法について詳しくは、下記の記事をご参照ください。
ネットに接続するための回線には、いくつかの種類が提供されています。主な種類は下記のとおりです。
光回線 | 光ファイバーを利用して通信する回線 |
---|---|
モバイル回線 | 携帯電話の基地局の電波を利用して通信する回線 |
CATV回線 | ケーブルテレビなどで利用される回線 |
ADSL回線 | 以前利用されていた電話回線で通信する回線 |
光回線は、光ファイバーを利用し、光の屈折や反射により通信する回線です。通信の速さや安定性にメリットがあります。
モバイル回線は、携帯電話と同様に基地局の電波を通じてデータを転送する回線です。固定回線を引き込む必要がなく、ワイヤレスで接続できる利点があります。
CATV回線はケーブルテレビ局から同軸ケーブルや光ファイバーなどで接続する回線です。ADSL回線は敷設された電話回線を流用して通信します。
近年は、モバイル回線のホームルーターやモバイルWiFiルーター、光回線の登場により、ADSLの利用者は減少しました。現在はADSLのサービス提供が順次終了しており、地域により違いはありますが、2026年1月31日までで提供が終了する予定です。
あわせて読みたい記事
ADSLの基本や、新規受付停止に伴う他回線への乗り換え方法など、下記記事で詳しく解説しています。
インターネット回線を契約してネットに接続するためには、上述のとおり、回線事業者とプロバイダーの契約が必要です。
しかし、現在ネットに接続している方のなかには、プロバイダーと契約を交わした記憶がない方もいるはずです。
最近では回線とプロバイダー一体型のサービスも多数存在し、一体型サービスであればプロバイダー契約なしで利用できます。
プロバイダー一体型のサービスであれば、申し込みの手間が省け、請求書・料金などの管理も簡単です。
プロバイダーは回線への接続以外にも、多くのサービスを提供しています。
プロバイダーによって独自のサービスを提供していることもありますが、基本的には下記のようなサービスを行っています。
メールのやり取りを行うのに必須のメールアドレスを提供しています。提供しているメールアドレスは、「~XXXX.co.jp」などドメイン名が含まれたものです。
プロバイダーが提供するサーバー上でのホームページ作成サービス、ブログサービス、独自ドメインの取得サービスを行っています。
メールでのやり取り、ホームページ、ブログなどの設置に関連して、迷惑メールや添付ファイルへのウイルスチェックサービスを行っています。
各種設定が難しい方のために、充実した問い合わせサービス、出張サービスを行っているプロバイダーもあります。
プロバイダーを利用する手続き(ネット接続開始まで)の流れは、おもに下記のとおりです。
ネット接続のためには回線事業者とプロバイダーのそれぞれと契約する必要があります。ただし、一体型のサービスの場合はまとめて契約となり、基本的には回線事業者とプロバイダーを別々に選ぶことはできません。
また、物件によっては初めから回線事業者との契約が済んでいることもあります。
その場合、ユーザー側で別の回線事業者を選ぶことができなかったり、プロバイダーだけ契約する必要があったりすることがあります。物件によって異なるので、確認しておくと安心です。
回線事業者・プロバイダーとの契約が済んだら回線の開通工事が実施されます。なお、開通不要な回線も存在します。
例えば光回線の場合は工事が必要ですが、モバイルルーターやホームルーターなどのモバイル回線を契約した場合は工事不要です。
工事の有無や手続きの詳細は回線事業者・プロバイダーごとに異なるため、各プロバイダーのWebサイトでご確認ください。
最後にルーター・ONUなどの通信に必要な機器を自宅に設置して設定を行えば、ネットに接続できるようになります。
あわせて読みたい記事
ホームルーター・モバイルルーターそれぞれの仕組みやおススメを知りたい方は下記記事もぜひご覧ください。
日本では多くのプロバイダーがサービスを提供しています。たくさんあるなかからご自身にあったプロバイダーを選ぶためのポイントを4つ紹介します。
ぜひプロバイダーを選ぶ際の参考にしていただき、プロバイダー選びで失敗しないようにしましょう。
サービスの基本は回線の通信速度。まずはご自身の用途と通信速度を確認し、安定して速度が出るプロバイダーを選択しましょう。
毎月かかる月額料金は、なるべく負担を減らしたいものです。回線速度やそのほかのサービスとのバランス、または加入時に特典がつく場合もあるため、費用面から検討してみましょう。
引越しなどでは、新居でもすぐネット接続ができれば便利です。導入までにどういう手順が必要で、どの程度の時間がかかるのかを確認しましょう。
接続設定など、ネットへの接続には少し高度な設定も含まれます。サポートが充実していれば解決が早く、安心して利用できます。
IP電話をはじめ、オプションサービスが豊富に用意されているプロバイダーもあるので、希望するオプションサービスはあるか確認してみてください。
大岩さん
多くの方が気にするのは、通信速度や月額料金でしょう。オンラインゲームや動画配信を行う場合は、通信速度と安定性で選ぶことがおススメです。
そうでない方は、月額料金や特典の有無で選ぶと良いでしょう。期間限定の特典もあるため、よく確認してください。
あわせて読みたい記事
現在契約しているプロバイダーから乗り換えたいという方は、下記記事で手順や注意点を解説していますのでぜひ参考にしてください。
プロバイダーを選ぶ際には、次に挙げる3つの点に注意しましょう。
契約する回線によって対応しているプロバイダーは決まっています。
例えば、光回線という枠組みは同じでも、サービスによって契約できるプロバイダーは異なるのです。
また、回線事業者とプロバイダーが一体型のサービスの場合は、別のプロバイダーを選択することは基本的にできません。
多くのプロバイダーはキャッシュバックやキャンペーンなどを実施しており、これらを受けられる条件を満たしていれば実際に支払う金額が大きく変わります。
ご自分が特典を受けられるか確認したうえで、年単位の実質支払い額を計算して比較しましょう。
「複数年自動更新プラン」などの場合、途中で解約すると契約解除料が発生するケースがあります。
契約解除料があるかどうかは、事前にしっかりと確認しましょう。
心配な場合は、自動更新なし・契約期間の縛りなしのプロバイダーを探すことをおススメします。
大岩さん
年単位でプロパイダーを契約すると、月当たりの単価は安くなりますが、引越しをしたり、他のプロバイダーに変更しようとしたりした場合、途中解約ができません。
また、安さで選ぶと、契約が複数年自動更新になっている場合があります。途中で解約すると、契約解除料が必要な場合もあるので、事前にしっかり契約事項を確認しましょう。
固定回線でインターネット回線を新規に開通する際は、利用可能になるまでに時間がかかります。
光回線の場合では2週間~1カ月ほどかかる場合も珍しくありません。そこでおススメなのがモバイル回線のUQ WiMAXです。
UQ WiMAXは最短で即日開通が可能で、5G対応の高速ネットを実現します。
また、au/UQモバイルユーザーの方であれば、「auスマートバリュー」もしくは「自宅セット割」で月々のスマホのご利用料金もおトクに利用できます。
なお、UQ WiMAXでは、15日間無料※1でWiMAXがお試しできる「Try WiMAX」を提供中です※2。
自宅での電波状況が気になる方も、まずは無料でお試しできます。14時30分までにお申し込みをすれば、最短で当日に機器の発送が可能です(混雑状況、天候等により変わる場合があります)。
UQ WiMAXの「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」は、工事不要ですぐ使える5G高速通信対応のホームルーターです。
「Wi-Fi 6※3 4ストリーム」に対応し、複数端末との接続や大容量のデータ転送でも高速で安定した通信を実現してくれます。
ほかにもモバイルルーター「Speed Wi-Fi DOCK 5G 01」があります。
5,400mAhバッテリーを搭載し約9時間つながる※4ため、長時間ネットを楽しむことができます※5。同梱しているドックに本体を置くだけで、自宅でより安定してインターネットに接続することができます。
インターネット回線・プロバイダーなどのサービスの利用を考えている方は、ぜひUQ WiMAXをご検討ください。
Speed Wi-Fi DOCK 5G 01
Speed Wi-Fi HOME 5G L13
大岩さん
光回線は、スピードが速く安定していますが、自宅でしか使えません。
パソコンやタブレットをネットにつなぎたい場合、スマホのテザリング機能を利用することもできますが、データの使用量によっては通信料が高くなってしまうことがあります。そんなときは、自宅と外出先の両方でWiFiが使えて、持ち運びできるモバイルルーターがおススメです。