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全国で下り最大速度440Mbpsが利用可能に!WiMAX 2+ エリア対策の取り組み

インタビュー 2017/03/24

WiMAX 2+サービスは、提供開始から、まずか3年4ヶ月で屋外の基地局数30,000局を達成。ほぼ全国で通信速度が下り最大440Mbpsの高速モバイル通信が利用可能となっています。今回は、そのエリア対策の取り組みについて、建設部門の前田副部門長に聞きました。

UQコミュニケーションズ 建設部門 前田副部門長

 

急速に下り最大440Mbpsのサービスエリアを全国展開できた理由

───WiMAX 2+の屋外の基地局が30,000局達成しましたね。

前田:ありがとうございます。2013年10月末のサービスインから地道に基地局設置を続け、2015年2月の20,000局を経て、この大台に載せることができました。

下り最大速度の面でも、2013年10月末のサービスイン時点では110Mbps。2015年2月には220Mbps。2017年2月には440Mbps対応エリアを一気に全国展開しました。

 

───他社と比較しても、驚異的なスピード感と高速エリアの広さです。なぜ、WiMAX 2+は急速に440Mbps対応エリアを全国展開できたのでしょうか?

前田:この展開スピードに関しては、2015年2月に220Mbps対応サービスを開始した時点から440Mbps対応サービスを見据えた機器構成で基地局を設置していた事に尽きます。220Mbps対応のサービスを提供する上では過剰な設備となりますが、将来の高速化を見据えた上で、コツコツと440Mbps対応の基地局を全国的に設置していたのです。

そのため、基地局を全国的に展開できてしまえば、その後の切り替えは短時間で行うことができました。

最近、「WiMAX 2+が急に速くなった」というお客様の声を聞く機会がありました。そういった反応を頂くと、とても嬉しいですね。

 

2017年2月28日 30,000局達成(兵庫県姫路市)

 

 

WiMAXを超える人口カバー率

───WiMAX 2+の基地局数が30,000局になったということは、エリアも広くなっているんですか?

前田:そうですね。WiMAX 2+の人口カバー率はWiMAXを超えており、WiMAXがカバーしていなかったエリアもカバーしています。分かりやすい例としては、宮古島や石垣島などがこれにあたります。ゴールデンウィークや夏休みなどに訪れた観光地で、「まさか、ここでも繋がるとは思っていなかった」とおっしゃっていただくこともあります。

 

また、「昔からWiMAXを使っているが、最近のWiMAX 2+のエリアは、以前と比べてものすごく良くなっている」というお客様の声をいただくことも多く、嬉しい限りです。

 

エリアの穴をコツコツ埋めていく段階へ

───都市部でつながりやすくするための対策は何かしていますか?

前田:都市部の基地局はビルの屋上や、駐車場などに建てたコンクリート柱などに基地局を設置します。住宅街など、空きスペースもないような場所では基地局が設置出来ない為、どうしてもエリアを“面”できれいにカバーできず、小さい穴があくことが発生します。これを「カバレッジホール」と呼んでおり、昨年からこの対策を始めています。

 

───どのような対策をしているのですか?

前田:従来はパソコン上のシミュレータで地図上のビルにアンテナを設置して電波の飛び方を確認し、半径数百メートルのエリアができるのを確認して工事にあたることができました。

でも「カバレッジホール」は半径数十メートルという小さいエリアで、これを対策するには現地に行かなくては確実なことがわかりません。現場に測定器と端末を持ち込んで測定し、借りられそうな電柱を見つけて交渉し、ようやく半径数十メートルの穴を1つ埋めることができる。積み重ねるのは大変ですが、そういう段階に来ています。

 

機材が充実して加速する屋内対策

───屋内対策への注力はいかがでしょうか?

前田:当初は屋内用の機材があまりまだそろっておらず、大きな空港ビルや地下街、地下鉄の一部はカバーしていましたが、まだまだ対策しきれていませんでした。

現在は屋内用の小さな無線機がWiMAX 2+でも使えるようになり、対策を加速しています。最初は大きな空港ビルから対策を始めましたが、最近はドームやコンサートホール、商業施設などでも工事を進めています。

 

屋内基地局の設置例

 

屋内対策を実施した施設をホームページでも掲載していますので、是非確認してみて下さい。

「ここで使えるWiMAX」

 

終電と始発の間に進める地下鉄対策

───地下鉄のエリア対策はどうでしょう? 最近は地下鉄でもWiMAX 2+が使えるという声を聞くようになりました。

前田:東京の地下鉄の一部を除き、WiMAXからWiMAX 2+への切り替えは、ほぼ全国で終わっています。地下鉄の工事の場合は、1日に作業できるのが終電から始発までの3時間ほどです。

その合間でホームやトンネル内にアンテナを置いていくということになります。あともう少し、最後まで残った箇所も、少しでも早く切り替えできるよう進めています。もうしばらくお待たせしてしまいますが、安全第一で取り組んでいきます。

 

 

どこでも光回線と同じサービスを使える時代をつくる

───WiMAX 2+のエリア対策は、範囲を広げるステージから、いつでもどこでも人がいる場所で使えるようにきめ細かな対策を行っていくステージに入っているのですね。最後に、前田さんご自身の想いを聞かせてください。

前田: WiMAXのサービス立ち上げ時から9年間、建設部門一筋で基地局を建ててきました。当時の下り最大40Mbpsというのは革新的に速く、光回線と比べても遜色ないサービスが提供できる無線でした。もちろん、今のWiMAX 2+の下り最大440Mbpsもそうです。「どこに行っても光回線と同じようなサービスを利用できる社会、時代を自分たちがつくっている」と感じられるのが大きなやりがいです。

これからWiMAX 2+は、エリアを広げるだけでなく、都市部のあちこちで、いつでも、どこでも使えるようになっていきます。そのために我々は、カバレッジホール対策や屋内対策、アンテナの設計見直しなどにも注力して取り組んでいます。そうした改善で、お客様にも少しづつ「先月よりもつながりやすい!」「速くなっている!」と感じていただける機会が増えるよう、努力を積み重ねていきたいと考えています。

電波って空気みたいな存在で、ある時には困らないけれど、ないと困るし、使いにくいと不便なんです。お客様に、「電波がある」と意識させないで当たり前のように使っていただくことが、私達にとっての目標です。さりげなく、いつも電波があることで、お客様に安心感を提供できるようにしていきたいと思います。

 

文:板垣朝子

写真:稲田 平

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